Session Details
[SY71]シンポジウム71_性被害・性的虐待について考える
Fri. Jun 20, 2025 3:45 PM - 5:45 PM JST
Fri. Jun 20, 2025 6:45 AM - 8:45 AM UTC
Fri. Jun 20, 2025 6:45 AM - 8:45 AM UTC
E会場(神戸国際会議場 4階 402会議室)
司会:森 美緒(本山こころのクリニック)、宮内 和瑞子(宮内クリニック)
メインコーディネーター:宮内 和瑞子(宮内クリニック)
サブコーディネーター:森 美緒(本山こころのクリニック)
メインコーディネーター:宮内 和瑞子(宮内クリニック)
サブコーディネーター:森 美緒(本山こころのクリニック)
性被害や性的虐待の報告が近年増加している。児童相談所の性的虐待相談件数は年々増加しており、令和4年度は前年度比で6.5%増加している。また、性犯罪や性暴力の被害者に対して、被害直後から総合的な支援を提供するワンストップ支援センターは令和5年度全国で50か所あるが、相談件数は年々増加し、令和5年度では前年度比9.5%の増であった。さらに被害者の年齢は約半数を10代以下が占め、中学生以下に限っても約3割に上がっている。しかし、どこにも相談できないでいる人もまだ多く、後年になって何らかの精神疾患の発症や精神症状がなかなか改善しない理由に過去の性被害や性的虐待があることも多い。治療に繋がった人でも、性被害や性的虐待は心身に大きな損傷を与え、被害者には、抑うつや希死念慮、PTSDを含め様々な精神症状が出現し、その後の社会生活への適応が困難になることが多く、精神科医の関与が大いに必要である。
本シンポジウムは、外来精神医学会の女性の精神科医療を考える委員会が主体となって企画構成された。性被害や性的虐待の被害者には女性が多く、精神科を受診する場合は女性精神科医が選ばれることが多い。その診療で被害や性的虐待に遭われた方に出会うことも多く、その方々が地域でよりよく生活していくにはどのような支援が必要かあるいはどのような支援ができるかについて検討していきたい。
1.児童を専門として虐待の治療にも深く関わっている精神科医より、性被害や性的虐待によるトラウマとその対応。さらに10代以下で家族などの近親者からの性虐待を受けた方が成長過程での困難や成人として独立する際に社会的な壁をどう乗り越えていくか、そのための様々な課題。性被害に対応するワンストップ支援センターでは精神科医の協力が求められていること等。
2.シェルターに関わり、刑事事件になった場合、成人女性や性的虐待を受けた児童等の被害者側者代理人や被害者参加弁護士として業務に携わり、家事・民事事件でも適応障害やPTSDになって苦しむ被害女性や子どもと関わっている法律家からの、精神科医に望むことまた知っておいた方がいい法的知識や制度等。
3.地域で精神科診療に従事し、診療の中で性被害や性的虐待の被害者の方が抱える困難について当委員会の自験例からの話題提供。
また総合討論では、今後ワンストップ支援センターへの協力など精神科医が性被害や性的虐待の被害者に関わっていくことが今まで以上に求められた際に理解しておいた方がよいこと、さらにはこの問題に対応していくために精神科医だけでなくメンタルヘルスに関わる様々な職種との協力やネットワークなどについても考えていきたい。
本シンポジウムは、外来精神医学会の女性の精神科医療を考える委員会が主体となって企画構成された。性被害や性的虐待の被害者には女性が多く、精神科を受診する場合は女性精神科医が選ばれることが多い。その診療で被害や性的虐待に遭われた方に出会うことも多く、その方々が地域でよりよく生活していくにはどのような支援が必要かあるいはどのような支援ができるかについて検討していきたい。
1.児童を専門として虐待の治療にも深く関わっている精神科医より、性被害や性的虐待によるトラウマとその対応。さらに10代以下で家族などの近親者からの性虐待を受けた方が成長過程での困難や成人として独立する際に社会的な壁をどう乗り越えていくか、そのための様々な課題。性被害に対応するワンストップ支援センターでは精神科医の協力が求められていること等。
2.シェルターに関わり、刑事事件になった場合、成人女性や性的虐待を受けた児童等の被害者側者代理人や被害者参加弁護士として業務に携わり、家事・民事事件でも適応障害やPTSDになって苦しむ被害女性や子どもと関わっている法律家からの、精神科医に望むことまた知っておいた方がいい法的知識や制度等。
3.地域で精神科診療に従事し、診療の中で性被害や性的虐待の被害者の方が抱える困難について当委員会の自験例からの話題提供。
また総合討論では、今後ワンストップ支援センターへの協力など精神科医が性被害や性的虐待の被害者に関わっていくことが今まで以上に求められた際に理解しておいた方がよいこと、さらにはこの問題に対応していくために精神科医だけでなくメンタルヘルスに関わる様々な職種との協力やネットワークなどについても考えていきたい。
[SY71-1]子どもの性暴力被害の治療・支援の現状と課題~子どものアドボケイトとしての児童精神科医の立場より
○古橋 功一 (藤田医科大学医学部精神神経科学講座)
[SY71-2]「女性弁護士過疎地域」における性犯罪被害者支援のあり方
○永本 能子 (オハナ法律事務所)
[SY71-3]地域における女性精神科医の役割
○安川 節子 (熊本ファミリーメンタルクリニック)
[SY71-4]「地域の一般精神科診療所での性被害を受けた方との関わり」
○鈴木 実穂 (すがのクリニック)