Session Details

[WS8]ワークショップ8_高出力機器導入により見直されるECTの基本

Fri. Jun 20, 2025 1:30 PM - 3:10 PM JST
Fri. Jun 20, 2025 4:30 AM - 6:10 AM UTC
G会場(神戸国際会議場 5階 501会議室)
司会:諏訪 太朗(京都大学大学院医学研究科脳病態生理学講座(精神医学))、野田 隆政(国立精神・神経医療研究センター病院)
メインコーディネーター:野田 隆政(国立精神・神経医療研究センター病院)
サブコーディネーター:諏訪 太朗(京都大学大学院医学研究科脳病態生理学講座(精神医学))
精神科医療機器委員会
【事前申込制】オンデマンド配信対象外
2000年以前の本邦ではながらく修正型の普及と、サイン波治療器からパルス波治療器への代替えが大きな課題でした。修正型について、2014年に全ECTの20%を超える件数が行われていた非修正型の割合は、2018年の診療報酬改定や関連学会の啓発活動などが奏功して2022年には6%まで減少し、修正型がECTの標準となりました。一方、2002年にパルス波治療器が薬事承認され、2005年にはサイン波治療器が薬事承認を取り下げたことで代替えが達成されたかと思われました。しかし、本邦のパルス波治療器は北米と同じく最大刺激用量が504mcであり、北米以外の各国で使用されている1,000mc以上の治療機器は導入されませんでした。その結果、有効な発作が誘発されないため治療効果が限定的な症例を経験するようになり、麻酔の変更や通電のタイミング調整に代表される発作誘発のための細やかな工夫が発展しました。2023年12月に電気けいれん療法(ECT)高出力機器が一部変更承認を受け、北米を除いた世界各国と同じ条件でECTが実施できるようになりました。新しいECT機器は①最大刺激用量が1008mcになり、②従来器では5%(25mc)から5%刻みであった刺激用量調整が、1%(5nc)から30%(151mc)まで1%刻みで調節できるようになりました。後者の1%刻みの調節は右片側性の滴定法に非常に有用ですが、最新の設定であり未開拓の領域です。また、麻酔の工夫と100%以上の刺激用量の使い方、100%以上の刺激用量の設定方法、高出力の刺激による副作用など、現状明確な答えがなく戸惑っている医療者は多いことと思います。そこで、導入後1年未満ではありますが、分かっていること・経験したことを共有し、新たな知見を見つけるため、高出力ECT機器からECTの基本を見直すことをテーマにして①、②に関してワークショップを開催いたします。ワークショップはグループディスカッション、発表、全体討論により、精神科らしい多様な視点からECTを検討し、最後に嶽北先生のレクチャーという構成です。ワークショップを機に臨床に還元できる示唆が共有できれば大変うれしく思います。

[講演者]高出力機器導入により見直されるECTの基本

青木 宣篤 (関西医科大学精神神経科学講座)

[講演者]高出力機器導入により見直されるECTの基本

飯田 仁志 (福岡大学医学部精神医学教室)

[講演者]高出力機器導入により見直されるECTの基本

奥村 正紀 (地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立豊島病院)

[講演者]高出力機器導入により見直されるECTの基本

川島 啓嗣 (京都大学大学院医学研究科脳病態生理学講座(精神医学))

[講演者]高出力機器導入により見直されるECTの基本

嶽北 佳輝 (関西医科大学医学部精神神経科学講座)

[講演者]高出力機器導入により見直されるECTの基本

林 大祐 (国立精神・神経医療研究センター病院)

[講演者]高出力機器導入により見直されるECTの基本

安田 和幸 (山梨大学医学部精神神経医学・臨床倫理学講座)

[講演者]高出力機器導入により見直されるECTの基本

澤山 惠波 (北里大学医学部精神科学)