Session Details

[SY8]Symposium 8_Rethinking Psychotherapy for Fear of Cancer Recurrence -Real Fear of Death-

Thu. Jun 18, 2026 8:30 AM - 10:30 AM JST
Thu. Jun 18, 2026 11:30 PM - 1:30 AM UTC
F会場(パシフィコ横浜ノース 3F G303)
Chairpersons:Yosuke Uchitomi(Department of Cancer Survivorship and Digital Medicine,The Jikei University School of Medicine), Tatsuo Akechi(Department of Psychiatry, Nagoya City University Medical School)
Main Coordinator:Ayumu Tateno(Department of Psychiatry, The Jikei University School of Medicine)
Sub Coordinator:Tatsuo Akechi(Department of Psychiatry, Nagoya City University Medical School)
日本では毎年新たに約100万人ががんと診断される。検診法や治療法の進歩によりその生存率は向上しているが(5年相対生存率は約65%)、高齢化によりがんサバイバーは今後も着実に増加すると報告されている。国内外の報告によると、がんサバイバーの約60~70%ががん再発恐怖を経験する(Luigjes-Huizer, et al., 2022・成澤ら、2022)。がん再発恐怖は「がんが再発または進行する可能性についての恐怖、心配、懸念」と定義され、症状への過度なとらわれや、より良い未来を想像することの困難さといった要因が関連する(Lebel, et al., 2016)。精神的健康を著しく損なううえ、身体的・社会的機能の低下をもたらし(Sarkar, et al., 2014)、生活の質(QOL)を著しく低下させる公衆衛生上の喫緊の課題である。
 明智、内富らは、2022年に乳がんの再発恐怖に対する認知行動療法(以下CBT)のスマートフォンアプリを世界に先駆けて開発し、高い完遂率を実証した。
 一方第三世代のCBTが1990年代から台頭しており、代表的なものとして行動活性化療法(以下BA)とアクセプタンス&コミットメントセラピー(以下ACT)がある。BAは、日常生活の中で価値に基づく楽しみや達成感を感じる行動を増やすことで、意義のある生活の実現を目指す(Martell et al.,2010)。ACTは、不快な思考や感情といったコントロールできないものを受け入れ(アクセプタンス)、価値に基づいた行動(コミットメント)を増やすことを目指す(S.C.Hayes,et al.,1999)。
 不安を主に治療実績を積んできた精神療法として、1919年日本発の森田療法がある。不安を生きる欲求が過大だから生まれると捉え直し、不安を抱えつつ本来「~したい」欲求に従って行動を促す理論なので、がんの再発恐怖に対する効果が期待される。森田療法は現在入院治療でなく、外来で行われることがほとんどである。
 先に挙げた乳がんの再発恐怖に対するCBTアプリの内容は、日常生活上の問題解決法や、喜びや達成感のある活動を推奨していて、第三世代のCBTや森田療法に近いかもしれない。
 そこで今回は、がんの再発恐怖についての精神療法を再考することとする。CBTのスマートフォンアプリについて名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学分野 明智龍男が、BAについてがんの再発恐怖へ実践されているこころサポートクリニック 平山貴敏が、ACTについては総合病院内のコンサルテーションで実践されている国家公務員共済組合連合会横須賀共済病院精神科 光定博生が、森田療法についてはその発祥の地である東京慈恵会医科大学精神医学講座 舘野歩が担当する。学会当日は各精神療法の相違や、スマートフェンといったデジタル機器とリアルな精神療法の住み分けなどについて考察を深める予定である。

[SY8-1]乳がん患者の再発恐怖に対するスマートフォン精神療法の有効性-多施設ランダム化比較試験

Tatsuo Akechi (Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences)

[SY8-2]がんの再発恐怖に対する行動活性化療法

Takatoshi Hirayama (Kokoro Support Clinic)

[SY8-3]がんの再発恐怖に対するアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)

Hiroo Mitsusada (National Public Service Mutual Aid Association Federation Yokosuka Mutual Aid Hospital, Department of Psychiatry)

[SY8-4]がんの再発恐怖に対する外来森田療法

Ayumu Tateno (Department of Psychiatry , The Jikei University School of Medicine)