Presentation Information
[13-05]Smelting of copper ores from the Tsurushi silver mine described in a technical document in 1741
〇渡部 浩二1 (1. 新潟県立歴史博物館)
司会:中西 哲也(九州大学)
佐渡の銅製錬技術は、江戸時代中期以降に描かれた佐渡金銀山絵巻や江戸時代後末期の技術書などから説明されるのが一般的であるが、そこでは、まず、銅鉱石を粉成して、板取りした後、丸めて竈で焼いて焼汰物としてから荷吹床以降で製錬される様子が説明されている。一方、寛保元年(一七四一)の技術書「佐州山出金銀吹方鏈石其外品合留帳」(新潟県立歴史博物館所蔵)には、かつて鶴子銀山から上質の銅鉱石が出ていた頃の製錬方法が記されている。それは、小さく切り砕いた銅鉱石とあい柄実を交ぜ、大竈で焙焼してから製錬するというものである。その後の荷吹・間吹・南蛮吹といった工程は江戸中期以降変わらない。しかし、焼汰物としないため、それぞれの炉で処理する分量やカラミ、鉛などの配合量が江戸中期以降とは異なっているようである。また、このような銅製錬の工程・技術の変化が佐渡金銀山絵巻の描写にも少し反映されていると考えられる。
