Session Details

シンポジウム2 Special invited lecture

Sun. Jun 29, 2025 9:05 AM - 10:35 AM JST
Sun. Jun 29, 2025 12:05 AM - 1:35 AM UTC
第1会場
オーガナイザー:東 範行(東京科学大・難治疾患研究所), 馬場 隆之(千葉大)
近年の診断・検査機器の進歩、基礎研究の発展、手術装置の開発により、かつては治療困難な疾患が多かった近視領域においても、十分に対応できる病態が増えてきている。本シンポジウムでは、観察モダリティ、基礎研究、手術治療、そして疫学研究のエキスパートの先生方をお招きして、それぞれの分野でのレビューと最新の研究内容をご講演いただく。
偏光OCTは強膜のコラーゲン線維構造を明瞭に可視化することができる。この偏光OCTを用いて、高度近視眼の強膜における新しい知見を山成正宏先生から紹介いただく。
屋外作業時間は近視進行と関連するが、その理由の一つとしてバイオレットライトがあり、その近視抑制メカニズムが分子生物学的手法を用いて明らかになった。栗原俊英先生には近視生物学のこれまでの発展と今後の臨床応用について話していただく。
近視性黄斑牽引は連続した疾患スペクトラムであり、中心窩網膜分離から黄斑円孔、さらには黄斑円孔網膜剥離へと進行する。生野恭司先生には硝子体手術の適応について、各ステージでの手術手技の選び方を含めて解説いただく。
松村 沙衣子先生には、近視の現状と進行リスクに関する最新の疫学データを紹介していただく。またAI技術を用いた小児の高度近視進行リスクの推定や、近視進行への早期介入の可能性についてうかがう。
これら近視研究の各領域の最先端を進んでおられる4名の演者にレクチャーいただき、近視研究がどこまで進んでおり、これからの課題は何であるのか、基礎的・臨床的側面から再度認識していただければ幸いである。

[S2-1]OCT・偏光OCTを用いた近視研究

山成 正宏 (トーメーコーポレーション/東京科学大)

[S2-2]近視生物学の発展とその臨床応用

栗原 俊英 (慶應大)

[S2-3]強度近視に伴う黄斑症の外科的治療

生野 恭司 (いくの眼科)

[S2-4]疫学研究から読み解く近視の現状と課題

松村 沙衣子 (東邦大・大森)