The 84th Annual Meeting of the Entomological Society of Japan・The 68th AEZ annual meeting

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Mar 28 - Mar 31, 2024Sendai International Center
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Mar 28 - Mar 31, 2024Sendai International Center

[PG01-06]ヒゲカタアリヅカムシ属と近縁属の分類と系統(甲虫目:ハネカクシ科)
―好蟻性種および好白蟻性種の進化―

◯Shota Inoue1,2, Munetoshi Maruyama2(1. Tokyo Metropolitan university, 2. Kyushu University Museum)
生活史の一部もしくはその全てをアリの巣およびシロアリの巣に依存することをそれぞれ好蟻性、好白蟻性と呼ぶ。ハネカクシ科アリヅカムシ亜科は同科ヒゲブトハネカクシ亜科と並び多くの好蟻性・好白蟻性種を含む一群であるが、コロニーへの適応メカニズムは明らかではない。ヒゲカタアリヅカムシ属は好蟻性種と好白蟻性種の両方を含む分類群であり、上記の研究へ展開させる好材料である。しかし、近縁属との識別に問題があること、系統関係が明らかでないなどの問題を抱えている。本研究では、形態の再検討とともに分子情報用いた系統解析を行った。その結果、ヒゲカタ属とその近縁属は二つのクレードに分かれ、それぞれのクレードは最尤法、ベイズ法ともに強く支持された。また、好白蟻性シロアリヒゲカタアリヅカムシ属は共生生活に伴い形態が変化したヒゲカタ属の一種とみなすのが妥当であると判明した。さらに好蟻性と好白蟻性は朽木や樹皮に選好する種から進化していることが分かった。朽木や樹皮への環境選好性がアリやシロアリとの遭遇頻度増加を促し、この系統における好蟻性と好白蟻性の進化につながったことを示唆している。