The 84th Annual Meeting of the Entomological Society of Japan・The 68th AEZ annual meeting

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Mar 28 - Mar 31, 2024Sendai International Center
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Mar 28 - Mar 31, 2024Sendai International Center

[PG01-22]昆虫-大腸菌共生進化実験で得られた宿主適応度を改善する進化大腸菌株のゲノム解析

◯Ryuga SUGIYAMA1, Yayun WANG2, Minoru MORIYAMA2, Ryuichi KOGA2, Takema FUKATSU1,2(1. The University of Tokyo, 2. AIST)
昆虫―微生物共生系のなかには、共生者が宿主の生理機能の一部を担い、共生関係が生存に必須なものも少なくない。元々は独立して生活していた生物同士が、どのようにして高度な共生関係を築くに至ったのだろうか。本研究ではチャバネアオカメムシ共生系をモデルとした実験進化系を用いて、自由生活性の細菌から必須共生細菌への進化に関する分子機構を解明し、共生進化機構の実証的な理解を目指す。チャバネアオカメムシは特殊化した消化管の一部にPantoea属の共生細菌を宿し、絶対共生関係にあるが、本来の共生細菌を実験的に大腸菌に置き換えることができる。この実験系では、共生細菌をΔmutS高速進化大腸菌に置換したカメムシを作成し、早く羽化する個体を選抜して継代することにより、自由生活性の大腸菌が共生細菌化する進化過程を観察し、その分子機構を実証的に解明することが可能になる。今回は、実験室進化で誕生した共生進化大腸菌のゲノム解析をおこない、大腸菌を共生細菌化する遺伝子変異の候補を抽出した。これらの遺伝子について本来の共生細菌ゲノムでの働きを考察した。