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[BP-1-03]テラヘルツ帯の利活用と能動・受動業務の共存戦略

〇Iwao Hosako1 (1. National Institute of Information and Communications Tecnology (NICT))

Keywords:

Terahertz,Active Service,Passive Service,Spectrum Sharing

6G時代に向けた100GHz超のテラヘルツ帯利用は、数十~数百GHzに及ぶ広帯域性により、超高速通信や高精度センシングを可能にする一方、既に割り当てられている受動業務(地球探査衛星や電波天文)との共存が不可欠な課題です。
 テラヘルツ波は、大きな大気減衰や自由空間損、そして極めて鋭い指向性(ナロービーム)という物理的特性を持ちます。これは従来のマイクロ波帯のような「空間の共有」ではなく、意図せずとも「空間的な切り離し」が生じることを意味します。そのため、従来のOFDMA等に基づく複雑な周波数・時間割当てルールをそのまま適用するのではなく、高周波の物理特性を活かした柔軟な規制枠組みを構築すべきとの議論がコミュニティーで進んでいます。 その核心となるのが、技術と規制を一体化させる「共設計(Co-design)」というアプローチです。具体的には、以下の4本柱の同時進展を提言します。(1)リアルタイムに適応する再構成可能なアジャイル回路、(2)衛星等の方向にヌルを向ける放射の精密制御、(3)干渉を考慮したインテリジェントな波形設計、(4)衛星の軌道情報を考慮した動的な制御プロトコルです。 100GHz超はまだ境界条件が少なく、全ての利用者が機能する仕組みをゼロから構築できるフロンティアです。物理特性に基づいた「他者を邪魔しにくい」利点を最大化する、テラヘルツ帯独自の新たな共存パラダイムを構築していくべきです。