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[C-14-16]240 GHz帯FMCWレーダを用いたレンズレスSARイメージングの基礎検討

◎△Akito Nakamura1, Li Yi1 (1. Ibaraki Univ)

Keywords:

Terahertz waves,THz waves,Synthetic Aperture Radar,Lensless imaging,FMCW radar

テラヘルツ(THz)波は,高い空間分解能と非金属材料に対する透過性を有することから,非破壊検査や構造物診断,セキュリティ検査などへの応用が期待されている.しかし,近距離で高分解能なTHzイメージングを行うためには,一般にレンズ系を用いた集光が必要となり,装置の大型化や焦点位置への依存が課題となる.特に,測定対象との距離が変化する場合には,焦点条件のずれにより画像の明瞭さや横方向分解能が低下する可能性がある.そこで本研究では,240 GHz帯FMCWレーダで取得した反射信号に合成開口レーダ(SAR)処理を適用し,レンズを用いないTHzイメージング手法の有効性を評価した.実験では,直径5 mmの開口部を有する試料を対象とし,測定周波数範囲は225–265 GHz,周波数点数は1024点,中心周波数が240GHzの帯域幅は40 GHz,走査間隔は1 mm,測定距離は100 mmとし,レンズ有り方式とレンズレスSAR方式による画像を比較した.レンズ有り条件では,集光効果により開口部の構造を明瞭に確認できた.一方,レンズレスSAR条件では画像の明瞭さは低下したものの,開口部の位置を確認でき,同一測定距離において両方式とも5 mm程度の構造を識別可能であることを確認した.この結果から,レンズレスSAR方式は,物理レンズを用いない場合でも再構成処理によって横方向分解能を補うことができ,レンズ有り方式に近い分解能を得られる可能性が示された.以上より,レンズレスSAR方式は,焦点位置に依存しないTHzイメージング手法として有効であり,小型THzイメージング系への応用可能性を示した.本手法は,レンズを用いずに再構成処理によって横方向分解能を確保できるため,装置構成の簡略化や測定距離の自由度向上に有効であると考えられる.