Presentation Information
[C-3_C-4-40]レーザーハイドロホンによる高次変調信号(16QAM/64QAM)のBER解析
◎RIN FURUYA1, Norio Tsuda1, Daisuke Mizushima1 (1. Aichi institute of Technology)
Keywords:
Laser,Self-coupling effect,Underwater acoustic communication,Ultrasonic wave,Semiconductor laser
近年、水中音響通信の高性能化に向けて、高次ディジタル変調方式を用いた高速・大容量通信の実現が期待されている。しかし、受信に用いられる従来型ハイドロホンは音場内への設置が必要であり、水流や気泡などの環境擾乱の影響を受けやすいという課題がある。これに対し、レーザーハイドロホンは半導体レーザーの自己結合効果を利用した非接触音波検出センサであり、レーザー光の反射光を用いて音波による微小振動を検出するため、音場内に受信器を設置する必要がなく、擾乱環境下においても安定した信号受信が期待される。本研究では、波長帯の異なる赤外線レーザー(IR-LD:840 nm)および可視光レーザー(VIS-LD:520 nm)を用いて、水中音響通信における16QAMおよび64QAM信号の検出特性を評価した。実験では、ランダムビット列を16QAMおよび64QAMにより変調し、周波数200 kHz、最大振幅60 Vppの搬送波に重畳して送信した。レーザーパワーは3、5、8、10 mWの4条件とし、受信信号をフォトダイオードで取得した後、1000ビット分のデータからビット誤り率(BER)を算出した。また、変調方式間で公平な比較を行うために平均シンボル電力を統一する正規化を施し、さらに16QAMおよび64QAMにはグレイコードを適用した。実験の結果、16QAMおよび64QAMのいずれにおいても、IR-LDではレーザーパワー8 mWで最も低いBERが得られた。一方、VIS-LDでは3 mWで最も低いBERが得られ、最良条件同士で比較した場合にもVIS-LDの方が優れた通信特性を示した。これは、VIS-LDの波長帯がIR-LDよりも水中での吸収損失が小さいため、より高い受信光強度および受信SNRが得られたことに起因すると考えられる。以上より、レーザーハイドロホンを用いた高次変調信号の非接触検出の有効性を示すとともに、可視光レーザーが水中音響通信信号の高精度検出に有効であることを明らかにした。
