講演情報

[1E01]C14型Laves相におけるヘリウム照射誘起相転移の原子スケール観察

*楊 宗達1、叶野 翔2、阿部 弘亨1 (1. 東大、2. QST)

キーワード:

プラズマ、照射誘起非晶質化、相転移、原子分解能STEM観察

核融合炉環境下における弾き出し損傷とヘリウム(He)照射の相乗効果は、RAFM鋼中のC14型Laves相析出物の照射下相安定性を著しく脅かす。本研究では、(Fe,Cr)2W Laves相に対し、250Cおよび350Cで160 keVのHe+イオン照射を実施した。相互に垂直な[12ˉ10]および[0001]晶帯軸からの原子分解能STEM-HAADF観察により、照射欠陥構造と相境界を系統的に解明した。 原子スケールの直接観察により、350Cのピーク損傷・He注入領域において、新規な照射誘起結晶-十回対称準結晶近似相(CA)転移を初めて捉えた。ヘリウムバブルに随伴する格子間原子型転位ループが{1010ˉ}面に形成され、局所的な原子シャッフル(Fe-W相互置換)を伴う「半原子面」として現れる。さらに、積層欠陥の交差(ジョグやパイルアップ)による弾性相互作用が、20面体クラスタを5回対称十辺形クラスタへと自己組織化させる。本成果は、照射環境下における金属間化合物の相安定性に関する基礎的理解を深めるものであり、優れた耐照射性を有する次世代材料の開発に貢献することが期待される。

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