講演情報

[1E02]電気パルス援用によるニッケル基合金の照射損傷修復

*Zhu Zhenbo1,2、Gao Jie3、Huang Hefei2、Abe Hiroaki1 (1. 東大、2. Shanghai Institute of Applied Physics、3. Fudan University)

キーワード:

原子力材料、照射損傷、欠陥修復

ヘリウムバブルや転位ループなどの照射誘起欠陥は、原子力材料の性能を著しく劣化させる。照射損傷を修復するための従来の熱アニール法では、しばしば望ましくない組織粗大化が生じる。本研究では、ニッケル基合金における照射損傷の修復手法として、高電流密度の電気パルス処理(Electropulsing)を用いた低温物理的アプローチを提案する。 実験結果は、電気パルス処理によってヘリウムバブルおよび転位ループの密度が大幅に低減し、照射硬化が効果的に緩和されることを示した。さらに、マルチスケールシミュレーションにより、そのメカニズムを解明した。欠陥周辺に生じる局所的なジュール加熱がヘリウムバブルの解離を促進する一方で、電流によって活性化されたすべり転位が既存の転位ループを掃き出すことで欠陥密度を低減する。 本手法は、巨視的な結晶粒粗大化を回避しながら照射欠陥を選択的に除去できるため、照射を受けた原子力機器・構造材料の現場修復および長寿命化を実現する有望な技術として期待される。

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