講演情報

[1H05]量子論的手法による断面積を取り入れた輸送計算

*向原 悠太1、岩元 大樹4、小野 章2、片渕 竜也1、千葉 敏3、石塚 知香子1 (1. 科学大、2. 東北大、3. NAT、4. JAEA)

キーワード:

反対称化分子動力学、PHITS、輸送計算、核データ、計算科学

本研究では、量子論的反応モデルである反対称化分子動力学を用いて核反応断面積を評価し、それらを輸送計算に導入することで、重粒子線治療における線量分布評価の精度向上を目指した。既存の輸送計算では、重イオン入射反応に対して半古典論的手法が主に用いられており、フェルミ粒子としての性質を完全には再現できないという問題がある。その結果、特に二次フラグメント生成の再現性に課題が残されている。本研究では、量子論的手法によって導出された断面積を PHITS に反映させ、従来設定との比較を行った。また、輸送計算におけるモデル依存性・平均場依存性の評価を行い、平均場効果やフラグメント生成機構が輸送計算に及ぼす影響を評価した。その結果、輸送計算においても平均場の影響が現れ、断面積の改善が線量評価の安定性に寄与する可能性があることがわかった。