講演情報
[6]都市活動調査からみた移動とオンライン活動の実態に関する基礎的分析栃木県宇都宮市・芳賀町をケーススタディとして
小松﨑 諒子1、○髙秀 賢史2、谷口 賢太1、青野 貞康1、萩原 剛1、東 智徳2、長田 哲平3 (1. 一般財団法人計量計画研究所、2. 宇都宮市、3. 宇都宮大学)
キーワード:
都市活動調査、在宅勤務、オンライン活動、生活様式
人々の交通行動を把握するパーソントリップ調査は、都市計画や交通政策の検討における基礎資料とするためにこれまで数多く行われてきたが、近年の都市における生活行動の変化等に伴い、交通行動に加えて「活動」も把握すべきとの議論がある。この認識のもと、栃木県宇都宮市・芳賀町では住民の交通行動と活動を同時に把握する「都市活動調査」を令和4年に実施した。本研究では、都市活動調査のデータを用いて就業者の移動や在宅勤務の実態を把握するとともに、オンライン活動の実態を整理した。結果として、在宅勤務者の外出率は4割であるが外出している人の移動回数は通勤者より多く、移動目的には食事・社交・娯楽といった余暇活動と送迎等の世帯維持活動の両者が見られた。また、外出する在宅勤務者は育児・介護・看護を実施している割合が高いことから世帯維持活動のための義務的な外出も考えられるほか、ネットショッピングやデジタルコンテンツ利用といったオンライン活動にはむしろ積極的な傾向も示唆された。