講演情報
[44]なぜ歩いていけるにもかかわらず自動車を利用するのか-歩いていくx-minute cityの実現に向けて-
○室岡 太一1、久米山 幹太1、谷口 守2 (1. 筑波大学大学院、2. 筑波大学システム情報系)
キーワード:
x-minute city、都市構造、交通手段、徒歩許容時間
誰もが自宅から「歩いていける」都市構造であるx-minute cityの形成を通して,脱クルマ社会の実現が目指されている.ただし,施設が近隣に立地していても個人の嗜好や体力的な要因により,自動車を利用することが想定される.そこで本研究では,「歩いていく」x-minute cityに転換していくための課題を明らかにするため,個人の主観に基づいて歩いていける範囲内に施設が立地する人を対象に,交通行動の決定要因を分析した.その結果,自宅から徒歩11分以上の箇所に施設が立地している人は自動車を利用する傾向が明らかになり,パリやポートランドで設定されている15分や20分といった圏域では人々は自動車を選択する可能性が示唆された.