講演情報
[80]将来の気候変動を考慮した都市緑地の熱環境改善効果に関する研究広島デルタ市街地および相生通りを対象とした緑化のシナリオ分析
○杉本 晴太1、忽那 直哉1、田村 将太1、横山 真2、松尾 薫3、田中 貴宏1 (1. 広島大学、2. 福山市立大学、3. 大阪公立大学)
キーワード:
気候変動、都市高温化、将来予測、MSSG、d4PDF、都市緑化
近年、気候変動および都市のヒートアイランド現象により都市高温化が発生し、夏季の日中を中心に屋外熱環境悪化が問題となっている。さらに、気候変動の進行により今後ますますま深刻化することが懸念される。都市高温化対策には、都市全体の気温上昇抑制を行う都市スケールの「緩和策」と、街区等を対象に都市高温化により生じる悪影響を局所的に軽減する「適応策」がある。これらの対策において都市緑地は両面で有効と考えられる。都市緑地は熱環境改善を含めた良好な都市環境を形成するために導入が推進されている。そこで本研究では、気候変動の進行に伴う都市気候の将来変化を把握し、さらに将来都市気候において、都市スケールの緑化による緩和効果と街区スケールによる適応効果を目的としている。その結果、気候変動の影響により気温が約2℃上昇すると予想されるが、街路レベルでの都市緑化が気候変動の影響を効果的に解決することが示された。