講演情報

[81]市民緑地契約制度を用いた緑地における維持管理主体の拡充に関する研究―練馬区「憩いの森」の区民管理に着目してー

○高井 優紀1、野原 卓2、矢吹 剣一3、 尹 莊植3 (1. 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻、2. 横浜国立大学院都市イノベーション研究院 教授 、3. 横浜国立大学院都市イノベーション研究院 准教授)
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キーワード:

市民緑地制度、民有緑地、住民による維持管理、緑地保全

市民緑地の設置推進のためには、地域住民による維持管理などの効果的な管理手法の確立が重要である。しかし、行政側の意向に対し十分実現しておらず、担い手の確保にも課題があることが明らかになっている。 本研究では、管理の担い手を増やすための施策を実施した練馬区の市民緑地を対象に、施策と、維持管理団体の活動の実態を分析し、市民緑地における担い手の拡充を図るための効果的な方策と現状の課題を明らかにすることを目的して、自治体、及び維持管理団体へのヒアリング調査を実施した。その結果、従来は近隣住民や、緑保全活動に興味がある人々が維持管理を担っていたが、区と外郭団体が幅広く募集を実施した結果、従来の担い手とは異なる若い世代を中心とした団体が、多様な目的を持って維持管理活動に参加し始めたことが分かった。団体数の増加に伴い、自治体は、団体支援ガイドラインの作成や、団体育成の段階制導入等、人手の制約がある中で工夫して支援を実施していた。