講演情報

[91]河川の造形の視覚特性に着目した河川の都市化形態分類-山形県鶴岡市の内川及び新内川を事例として-

○佐藤 康一1 (1. 東北公益文科大学庄内・地域デザイン研究所)
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キーワード:

都市化形態、視覚特性、流水景、自然的造形、人為的造形

本研究は、都市と河川との関係性を構築するため、河川の自然的造形及び人為的造形の視覚特性に着目した「流水景」という概念を規定し、河川の都市化形態を明らかにするものである。流水景は、河川の本質といわれている流水と、流水以外の河道又は川表を視対象とし、河川左右岸の一般道路又は河川管理用通路を視点場として、それぞれを自然的造形及び人為的造形で分類した。河川区域内に視対象と視点場を設定することにより市街化区域からの独立性を確保し、また、橋梁区間をスケール単位として連続性を確保した。流水景の視対象と視点場との組み合わせから河川の都市化形態を12に分類した。流水景による河川の都市化形態は、人為的造形が支配的な沿川の市街化区域と様々な造形的なコントラストを形成し、また、橋梁区間単位で区分しているため、市街化区域内で区分される用途地域や人口密度といった都市との関係性を分析する手法としても有効であることを示した。