講演情報
[99]中小ビル街区の脱炭素化に向けた共同建替えによる環境性向上効果の一考察
○関根 啓太1、村木 美貴2 (1. 千葉大学大学院 融合理工学府、2. 千葉大学大学院 工学研究院)
キーワード:
中小ビル街区、共同建替え、脱炭素
日本のエネルギー消費量の約30%は、業務部門(家庭、オフィスなど)で消費されている。地方自治体は、大規模建物からエネルギー消費量の規制を行っているが、高度経済成長期には、比較的小規模の中小ビルが多数建設された。 本研究の目的は、市街地再開発において、共同建替えによる中小ビル街区のエネルギー効率向上を明らかにすることである。 本研究では、まずモデルを用いて共同建替えの有効性を分析し、次いで東京都千代田区にある実際の中小ビル街区におけるケーススタディを行った。 分析の結果、建替え段階では300m2の基準階床面積が脱炭素化の鍵となり、また小規模かつ老朽化したビルを共同建替えすることが脱炭素化に効果的であることが明らかとなった。 ただし、ビジネスとしての可能性を考えると、容積率緩和を検討する必要がある。