講演情報

[103]小規模製造業集積地域におけるものづくり拠点の整備実態に関する研究

○中村 亮1、黒瀬 武史2、野原 卓3 (1. 株式会社都市環境研究所、2. 九州大学大学院人間環境学研究院、3. 横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院)
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キーワード:

住工共存、ものづくり、町工場、交流拠点

小規模製造業が集積する地域では、後継者不足や生産拠点の大規模化によって産業の衰退が著しく進んでいる。本研究は、産業活性化や地域再生の場として期待されている「ものづくり拠点」の整備実態と活用手法について54都市を対象に分析した。ものづくり拠点は施設用途の違いから企業支援型、発信型、複合型の3つの形態に分類され、都市規模や地域の産業品目の特性によって整備されやすい施設形態が異なることが分かった。また、ものづくり拠点は生産品、製造技術、市民のノウハウを新たな形式で活用することで地域独自の活動が行われていた。さらに「運営者の仲介」「ものづくりと異なる機能の共有」「ものづくり活動の拡張」が拠点運営の基盤となることで活動の効果を高め、地域内の新たなつながりづくりに貢献していた。