講演情報

[123]地区レベルの実践と都市の計画をつなぐ計画論岡崎市・佐賀市・前橋市の中心市街地の再生への取り組みから

○小浦 久子1、長濱 伸貴2、伊藤 香織3 (1. 奈良文化財研究所、2. 神戸芸術工科大学、3. 東京理科大学)
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キーワード:

地区レベルの実践、行政計画、公民連携、計画論

人口や経済の規模が縮小する時代に入り、都市の形を変えていく必要が生まれている。公共事業が牽引してきた都市拡大とは異なり、都市の適正な変容は、公共事業だけで解決できる都市課題ではない。暮らし方の更新が求められる空間整備であり、事業間の連携や多様な担い手との連携が求められ、これらを総合的につなぐ地域づくりの計画論が必要である。本論では、岡崎市、佐賀市、前橋市の中心市街地の再生に着目し、それぞれの取り組みの特性を、法定計画と行政計画の使い方、計画の役割とその実践の担い手、計画管理に着目して各地区の実態を分析することにより、地区レベルの実践と都市の計画をつなぐ仕組みのあり方とその計画課題を検討した。3都市はそれぞれ実践と計画の関係が異なり、その分析からは、場所の実践を都市の計画と連動させる計画論の論点として、1)地域の新たなポテンシャルが顕在化する変化となるよう実践を調整する計画運用の仕組みす、2)その地域の変化を都市の観点から評価し都市ビジョンに位置づけるための手続きや枠組みを持った都市の計画のあり方、の2点を指摘している。