セッション詳細
[1S07m]サブセルラー神経生物学の新展開
2025年3月17日(月) 8:30 〜 10:20
第7会場
座長：川口 真也（京都大学大学院理学研究科）、神谷 温之（北海道大学大学院医学研究院）
脳の神経回路は、同時に多くの感覚運動変換と内部記憶参照を高速に並列処理する優れた動的特性を有する生物学的ハードウエアである。神経系における高速で効率的な計算機能を理解するためには、ニューロンの機能素子であるシナプスや軸索の微視的な構造と詳細な機能を明らかにすることが必須である。本シンポジウムでは、微細構造を対象とする実験的困難にチャレンジし、シナプスや軸索の未知の生理機能解明を目指す最新のサブセルラー神経生物学研究を俯瞰しその動向を探る。新規顕微鏡技術を用いた軸索内オルガネラの機能解析、シナプス前終末の新規カンナビノイド受容体の作用機構、シナプス前終末からの伝達物質共放出の伝達機構、軸索での興奮伝導の局所制御の可能性などの研究を紹介する。サブセルラーレベルでの神経生物学に新たな切り口を与えるための新機軸について考察し、今後の研究の方向性について議論する機会としたい。
[1S07m-1]Local control of the propagation of action potential along hippocampal mossy fiber
○神谷 温之 (北海道大学 医学研究院 神経生物学)
[1S07m-2]The mechanisms of glutamate/GABA co-release at supramammillary nucleus-dentate granule cell synapses.
○平井 向日葵1, 今野 幸太郎2, 山崎 美和子2, 渡辺 雅彦2, 坂場 武史1, 橋本谷 祐輝1 (1.同志社大学, 2.北海道大学)
[1S07m-3]Properties and functions of axonal mitochondria in cortical pyramidal neurons
○平林 祐介1, 杜 羽丹1, 石山 智香1, Tommy Lewis2, 高橋 康史4, Franck Polleux3 (1.東京大学大学院工学系研究科, 2.オクラホマメディカルリサーチファンデーション, 3.コロンビア大学神経科学科, 4.名古屋大学工学系研究科)
[[OD]1S07m-4]GPR55 lowers sensitivity of synaptic vesicles to action potentials in Purkinje cell axon terminals
○井下 拓真, 川口 真也 (京都大学大学院 理学研究科 生物物理)