セッション詳細
[1S10a]イオンチャネルによる生体恒常性の維持と破綻：構造・機能・薬理学的解析から
2025年3月17日(月) 13:40 〜 15:30
第10会場
座長：中瀬古（泉） 寛子（東邦大学 医学部 薬理学講座）、西谷（中村） 友重（和歌山県立医科大学 医学部 薬理学講座）
生体の恒常性維持において、内因性・外因性の多様な刺激に対する応答性が不可欠であり、このプロセスにおいてイオンチャネルは極めて重要な役割を担う。例えば、神経興奮、筋収縮や拍動リズム、分泌など生命活動に基本的な反応の生成と調節を行い、その機能不全は多くの疾患の原因となる。しかし、イオンチャネル関連疾患発生における必要十分条件や翻訳後修飾の影響、特異的治療薬など未解明な点も残されている。本シンポジウムでは、イオンチャネルの新規生理機能や活性制御機構、構造と機能的破綻による病態および治療戦略について、最新の知見を紹介する。具体的には、心筋収縮や興奮伝導の同期性に関わる各種イオンチャネルと制御因子、動脈硬化とCa2+チャネルの翻訳後修飾、骨形成とPiezoチャネル、網羅的薬物探索など多角的な議論を行う。これら解剖・生理・薬理学的解析を介した統合的理解は、疾患予防と治療の新たな戦略を提供しうる。
[1S10a-1]Piezo1 and Piezo2 channels in allergic asthma-induced bone loss
○城戸 瑞穂1, 高 玮琦1, 澤田 孟志1, 曹 愛琳1, 吉本 怜子1, 山口 優2, 福田 孝一4, 大﨑 康吉1, 合島 怜央奈3, 門脇 知子5, 筑波 隆幸2 (1.佐賀大学 医学部 生体構造機能学講座, 2.長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻 生命医科学講座 歯科薬理学分野, 3.佐賀大学 医学部 歯科口腔外科学講座, 4.熊本大学大学院生命科学研究部（医学系）形態構築学講座, 5.長崎大学生命医科学域 医歯薬学総合研究科フロンティア口腔科学分野)
[[OD]1S10a-2]The Importance of C-terminal Tyrosine Phosphorylation of CaV1.2 in Pathological Vascular Remodeling
○冨田 拓郎 (信州大学医学部分子薬理学教室)
[1S10a-3]Identification of the specific components of natural products targeting GIRK channel and the modulatory mechanism of drug action
○陳 以珊, 西谷（中村） 友重 (和歌山県立医科大学)
[[OD]1S10a-4]Mechanisms and treatments for disorders caused by abnormal activation of the type 2 ryanodine receptor (RyR2)
○呉林 なごみ (順天堂大学医学部薬理学)
[1S10a-5]Relationship between the ion channel blocking properties of drugs and the formation of trigger and substrate required for ventricular arrhythmias
○中瀬古（泉） 寛子1, 関野 祐子2,3, 神林 隆一1, 後藤 愛1, 武井 義則1,4, 姫野 友紀子5, 松本 紋子6, 永澤 悦伸7, 内藤 篤彦8, 諫田 泰成9, 杉山 篤1,4 (1.東邦大・医・薬理, 2.東大・院農, 3.イノベーション創薬研, 4.横山一也がん研究所, 5.立命館大・生命科学・生命情報, 6.東邦大・理・生物・生化学, 7.東邦大・薬・薬物治療, 8.東邦大・医・細胞生理, 9.国立衛研・薬理)