セッション詳細
[2S08a]Ca2+活性化Cl-チャネルによる小胞体カルシウム遊離-平滑筋興奮連関
2025年3月18日(火) 13:40 〜 15:30
第8会場
座長：橋谷 光（名古屋市立大学医学研究科細胞生理学分野）、タマロ パオロ（オックスフォード大学薬理学）
共催：英国生理学会誌
Ca2+活性化Cl-チャネル(CaCCs)は、小胞体からのCa2+遊離を脱分極に変換して多様な平滑筋収縮を生じる（SR/ER-CaCC連関）。消化管や泌尿生殖器では、CaCCはカハールの間質細胞やPDGFRα陽性細胞などの平滑筋ペースメーカー細胞に発現しており間接的に平滑筋興奮を生じる。またペリサイトに発現するCaCCsは、ペリサイト自体の収縮あるいは自発一過性脱分極の発生・伝播に関わっており、CaCCsは血管、消化管、泌尿生殖器の運動異常に起因する疾患の治療標的として着目されている。SR/ER-CaCC連関解明を加速させる、最近のCaCC関連薬理学の進展を紹介する。形態学的視点からは、SR/ERの細胞内分布および細胞膜との近接の生理および病態におけるダイナミックな変化について紹介する。小胞体カルシウムシグナルの平滑筋興奮への変換についてCaCCsに焦点を当てて、現状のアップデートとともに将来的な研究および治療戦略を提示する。
[[OD]2S08a-1]Roles of CaCC/ANO1 in conversion of cytosolic Ca2+ oscillator into smooth muscle peacemaking
○橋谷 光 (名古屋市立大学 医学研究科 細胞生理学分野)
[[OD]2S08a-2]Contribution of intracellular calcium store release and Ano1 channels to gastrointestinal and urethral contractility
○Bernard Thomas Drumm (Dundalk Institute of Technology)
[[OD]2S08a-3]The TMEM16A channel as a regulator of capillary and arterial function: pharmacology and implications for therapy
○Paolo Tammaro (Department of Pharmacology, University of Oxford)