APPW2025(第130回日本解剖学会/第102回日本生理学会/第98回日本薬理学会合同大会)

座長：西村 渉（自治医科大学解剖学）、三木 隆司（千葉大学大学院医学研究院代謝生理学）

膵内分泌細胞は、膵臓を構成する細胞のわずか1%に過ぎないにも関わらず、インスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌することにより、糖代謝を制御している。糖尿病では、膵内分泌細胞の機能ならびに量が変容することにより、糖代謝異常が発生する。特にグルコースの刺激によりインスリンを分泌する膵β細胞は、機能を解析する実験系やマーカー分子が確立しており、細胞の構造と機能との関連や、機能変容が個体へ与える影響を、分子レベルで解析する際のモデル系として優れている。本シンポジウムでは、オリジナリティあふれる発想や研究手法を駆使して、細胞生物学の領域で先端研究を展開し、代謝制御に関わる重要な知見を明らかにして来た研究者にご登壇頂く。ご自身の最新の研究成果をご発表頂くことで、細胞特異的な構造や遺伝子発現が、どのように分泌機能や細胞分化に関連するかについての分子メカニズムを、方法論も交えて議論したい。