セッション詳細
[S12]シンポジウム12 ミトコンドリア病と遺伝相談
2025年6月6日(金) 18:45 〜 20:45
第4会場
座長:松本 浩(埼玉医科大学小児科) ,三牧 正和(帝京大学医学部小児科)
ミトコンドリアは全身の細胞内に存在する小器官であり,その主な役割は細胞の活動に必要なエネルギーであるATPを産生することである.ミトコンドリアは1,500以上の蛋白質から構成されているが,そのうちミトコンドリアDNA (mtDNA)によりコードされているのはわずか13であり,残りは核遺伝子によりコードされている.現在知られているミトコンドリア病の責任遺伝子は 450以上あり,小児期発症の場合,mtDNAよりも核遺伝子に病因があることの方が多い.
しかし実際にミトコンドリア病の患者さんおよびその家族の遺伝相談を行う上で難しいと感じるのは,母系遺伝を示すmtDNA変異による疾患においてである.家族に疾患が引き継がれるか,あるいは将来ミトコンドリア病を発症するかどうかについて,予測することが困難だからである.今回のシンポジウム「ミトコンドリア病と遺伝相談」では,一筋縄ではいかないミトコンドリア病の遺伝相談について,それぞれ小児科医,臨床遺伝カウンセラー.産婦人科医の立場から第一線で活躍している諸氏に講演を依頼した.ミトコンドリア病の患者さんとその家族に対して,どのような点に注意して遺伝相談を行ったらよいのか, また病気の再発を防ぐ上での選択肢である着床前診断や核移植の実際について,理解を深めるのが目的である.
しかし実際にミトコンドリア病の患者さんおよびその家族の遺伝相談を行う上で難しいと感じるのは,母系遺伝を示すmtDNA変異による疾患においてである.家族に疾患が引き継がれるか,あるいは将来ミトコンドリア病を発症するかどうかについて,予測することが困難だからである.今回のシンポジウム「ミトコンドリア病と遺伝相談」では,一筋縄ではいかないミトコンドリア病の遺伝相談について,それぞれ小児科医,臨床遺伝カウンセラー.産婦人科医の立場から第一線で活躍している諸氏に講演を依頼した.ミトコンドリア病の患者さんとその家族に対して,どのような点に注意して遺伝相談を行ったらよいのか, また病気の再発を防ぐ上での選択肢である着床前診断や核移植の実際について,理解を深めるのが目的である.
[S12-1]ミトコンドリア病の遺伝相談 イントロダクション
○松本 浩 (埼玉医科大学小児科)
[S12-2]ミトコンドリア病の遺伝カウンセリング―小児科医の立場から―
○竹下 絵里 (国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科)
[S12-3]ミトコンドリア病の患者・家族に寄り添う遺伝カウンセリング
○鶴岡 恵 (埼玉医科大学病院ゲノム医療科)
[S12-4]ミトコンドリア病の出生前診断/着床前診断
○難波 聡 (埼玉医科大学病院 ゲノム医療科/産科・婦人科)
[S12-5]ミトコンドリア病と生殖医療
○立花 眞仁 (東北大学医学部医学系研究科周産期医学分野)