大会長挨拶
環境DNA学会は2018年に、環境DNA学を生態系の持続的利用や環境保全など、人類全体の幸福に資する学問分野として育成、発展させることを目的に設立されました。当学会では、環境DNA学に関連した生態学、遺伝学はもとより、物理学、化学、農学、工学、医学、情報科学など様々な専門性を有する会員らと共に、毎年の技術セミナーや年次大会における各種講演を中心に活発な交流活動・情報交換を行ってきました。
この度、私たちは2025年12月10日から12月13日にかけて、山口県山口市で「第8回環境DNA学会(山口大会)」を開催します。本大会では、「異分野融合による環境DNA研究の展開」をスローガンに掲げ、ネイチャーポジティブや安心・安全な暮らしへの更なる貢献を目指しています。国内外からの参加者が一堂に会し、環境DNAの研究の深化と社会への実装に向けた議論や情報交換を行う重要な場とします。また、中高生オンライン発表や公開シンポジウムを企画し、研究者だけでなく、中学生・高校生をはじめとする一般の方々にも環境DNA学の重要性と可能性をお示しします。私たちは、科学技術の発展と社会への貢献を目指し、本大会が環境DNA学の理解を深め、その応用の可能性を広く伝えるための効果的なプラットフォームとなることを期待しています。
本大会開催地の山口市は、歴史と自然が調和した「西の京都」としての魅力が高く評価されており、ニューヨーク・タイムズの「2024年に行くべき52か所」の第3位に選出されたと伺っております。また、全国的にも有名な日本酒「獺祭」や山口名物「瓦そば」に加えて、海の幸に恵まれた山口では、新鮮な魚介類をふんだんに使った料理を堪能頂けます。このような環境の中で、私たちは皆様が新たな知見を発表し、議論を深めることを心から歓迎します。