講演情報

[P-029]某歯科医師会訪問診療における口腔ケア用ジェル使用についてのアンケート調査

権 暁成1、○高見 哲1、塚本 裕介1、増田 一郎1、古宮 秀紀1、小笠原 浩一1 (1. 公益社団法人葛飾区歯科医師会)
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【目的】摂食嚥下障害患者では,口腔機能の低下・自浄作用の減退などにより口腔内環境が悪化しやすく,口腔衛生管理が重要となる。摂食嚥下障害患者における口腔衛生管理には,誤嚥リスクを回避した安全な方法で行うことが大切である。今回,誤嚥等を回避する目的で,日本歯科薬品株式会社製「お口を洗うジェルAZ」を使用し,その使用感等を実施者からアンケートを行い,有用性を調査した。【方法】対象者:口腔ケア実施者(歯科医師,歯科衛生士),調査方法:口腔ケア用ジェルを用いて口腔ケアを実施後,アンケート調査票に記載し提出,調査時期:2024年11月~2024年12月アンケート内容:Q1お口を洗うジェルAZは口腔清掃に使用しやすい性状でしたか?Q2お口を洗うジェルAZの味・香りは患者さんに好評でしたか?Q3口腔ケア時にお口を洗うジェルAZと併用した物品を教えてください。(複数回答可)Q4以前の口腔ケア法と比較して,1回の口腔ケアにかかる時間に変化はありましたか?Q5以前の口腔ケア法と比較して,口腔内のカピカピの汚れの除去性に変化はありましたか?Q6以前の口腔ケア法と比較して,口腔ケア中の誤嚥リスクに変化を感じましたか?Q7今後も”お口を洗うジェルAZ”を用いた口腔ケアを続けたいと思いますか?計7問とした。【結果と考察】アンケート回答総数は86であった。Q5「お口を洗うジェルAZを用いた口腔ケアの方が除去しやすかった」(43%)Q6「お口を洗うジェルAZを用いた口腔ケアの方が誤嚥のリスクが低いと感じた」(46%)Q7「今後も使用したい」が(98%)となった。口腔ケアを実施する場合,実施者は常に誤嚥などのリスクに注意を払わなければいけない。今回,今まで口腔ケア用ジェルを使用していない患者にジェルを使用して口腔ケアを実施したが,アンケート結果で「汚れを効果的に除去できる」,「誤嚥のリスクが低いと感じた」や「今後も使用したい」という結果が多く,実施者の使用感は良好である。専門的口腔ケア時に口腔ケア用ジェルを使用することは,実施者の負担軽減につながる可能性があると考えられた。 (COI 開示:なし)倫理審査機関:公益社団法人葛飾区歯科医師会 倫理審査委員会倫理審査承認番号:2024-002