講演情報
[P-095]高齢者教育は歯学生の高齢者への態度・認識について影響を及ぼすか
○髙田 紗理1、豊下 祥史1、菅 悠希1、川西 克弥1、越野 寿1 (1. 北海道医療大学歯学部咬合再建補綴学分野)
【目的】
超高齢社会を迎えた日本において,歯科医療の場における高齢者への態度・認識の重要性は増している。歯科大学においては講義・実習を行い教育を進めているが,それらが学生の高齢者に対する考え方に及ぼす影響についての研究は少ない。高齢者への態度に関するアンケート調査を行い,高齢者歯科教育が学生の高齢者に対する態度にどのような変化を与えるかを検討した。
【方法】
Google Formに高齢者に対する態度に関わるアンケート(Geriatric Attitudes Scale (GAS-14)),実習に関するアンケート(Specific Questions(SWISS DENTAL JOURNAL SSO VOL 131 2 P 2021))を,2024年度の高齢者歯科学を履修する前の3,4年生,高齢者歯科学の講義と臨床実習を実施中の5年生およびそれらを終了した6年生に送信し,調査への参加を依頼した。得られた結果はChi-squared test(有意水準5%)によって統計分析を行い,学年間の比較を行った。
【結果と考察】
高齢者に対する態度に関わるアンケートでは「政府は,資金を医療費からエイズや小児疾患の研究に割り当て直すべきである。」の項目について「そう思う」割合が5年生で多く,6年生との間で有意な差が認められた。「高齢患者のほうが,若い患者よりも私が提供する診療に感謝してくれる傾向にある。」については5年生の「そう思う」割合が多く,3,4年生との有意な差が見られた。
実習に関するアンケートでは「私は自分で高齢者を治療することに自信がある。」の項目については5年生の「どちらともいえない」が3年生と比較し有意に少なく,「そう思わない」割合は3,6年生より有意に多かった。「私は指導者のいないところで高齢患者を治療することに自信がない。」については「どちらともいえない」割合は5年生が3年生と比べて有意に減少しており,代わりに「そう思う」割合が多かった。
高齢者に関わる臨床実習を実施ししている最中の5年生で他学年との有意な差が多く見られたことから臨床での経験が高齢者への態度・認識に影響を与えている可能性が考えられた。
(COI開示:なし)
(北海道医療大学歯学倫理審査委員会承認番号 223)
超高齢社会を迎えた日本において,歯科医療の場における高齢者への態度・認識の重要性は増している。歯科大学においては講義・実習を行い教育を進めているが,それらが学生の高齢者に対する考え方に及ぼす影響についての研究は少ない。高齢者への態度に関するアンケート調査を行い,高齢者歯科教育が学生の高齢者に対する態度にどのような変化を与えるかを検討した。
【方法】
Google Formに高齢者に対する態度に関わるアンケート(Geriatric Attitudes Scale (GAS-14)),実習に関するアンケート(Specific Questions(SWISS DENTAL JOURNAL SSO VOL 131 2 P 2021))を,2024年度の高齢者歯科学を履修する前の3,4年生,高齢者歯科学の講義と臨床実習を実施中の5年生およびそれらを終了した6年生に送信し,調査への参加を依頼した。得られた結果はChi-squared test(有意水準5%)によって統計分析を行い,学年間の比較を行った。
【結果と考察】
高齢者に対する態度に関わるアンケートでは「政府は,資金を医療費からエイズや小児疾患の研究に割り当て直すべきである。」の項目について「そう思う」割合が5年生で多く,6年生との間で有意な差が認められた。「高齢患者のほうが,若い患者よりも私が提供する診療に感謝してくれる傾向にある。」については5年生の「そう思う」割合が多く,3,4年生との有意な差が見られた。
実習に関するアンケートでは「私は自分で高齢者を治療することに自信がある。」の項目については5年生の「どちらともいえない」が3年生と比較し有意に少なく,「そう思わない」割合は3,6年生より有意に多かった。「私は指導者のいないところで高齢患者を治療することに自信がない。」については「どちらともいえない」割合は5年生が3年生と比べて有意に減少しており,代わりに「そう思う」割合が多かった。
高齢者に関わる臨床実習を実施ししている最中の5年生で他学年との有意な差が多く見られたことから臨床での経験が高齢者への態度・認識に影響を与えている可能性が考えられた。
(COI開示:なし)
(北海道医療大学歯学倫理審査委員会承認番号 223)