講演情報

[摂食更新P-02]研究活動報告と2段アングル内視鏡およびVoice Retrieverの開発について

○戸原 玄1 (1. 東京科学大学摂食嚥下リハビリテーション学分野)
PDFダウンロードPDFダウンロード
【目的】摂食機能療法専門歯科医師の更新にあたり、要件3の2020年4月1日から2025年3月31日までの3研究活動(摂食嚥下障害に関する論文、書籍等)について調べた。加えて新たに開発した二つの機器についての詳細を示す。【方法】研究活動についてはPubmed、医学中央雑誌等を用いて検索した。2段アングル内視鏡は嚥下内視鏡検査時に気管後壁が確認できないことから開発した。Voice Retrieverは往診で気管切開を行っている患者宅で時折人工喉頭を見かけることがあるが、1例も実際に使用している場面を見たことがなく、手の動きが悪いと機器を使いづらいだけではなく、共鳴していない音のノイズを軽減させたいということから開発した。【結果と考察】論文、書籍等の数は原著論文92本(英語87、日本語5)、ガイドライン1本、活動報告・症例報告等8本(英語1、日本語7)、総説・解説93本(英語1、日本語92)、教科書1、著書40本(英語1、日本語39)、動画教材1本であった。2段アングル内視鏡は20人の健常者対象として、普通の内視鏡では3人で後壁が確認できたのに対し、2段アングルでは18人で後壁が確認でき、論文化できた(東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会承認番号D2021-067)。Voice Retrieverは機器を開発して有用性を示し論文化できたが(東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会承認番号D2020-071)、むしろエレキギターから着想を得てクラウドファンディング等を通した開発過程に価値があると思われた。摂食機能療法専門歯科医師として十分な研究および開発などの活動ができていると考えられた。(COI 開示:なし)(東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会承認番号D2021-067、D2020-071)