講演情報
[SY3-1](一社)日本歯科専門医機構とは何か?
― 新たなる歯科専門医の制度設計に挑む ―
○今井 裕1 (1. 一般社団法人日本歯科専門医機構 理事長 ・獨協医科大学 名誉教授)
【略歴】
1973年 神奈川歯科大学歯学部卒業
1973年 千葉大学医学部歯科口腔外科医員(研修医)
1981年 千葉大学医学部歯科口腔外科学講座 助手
1985年 千葉大学医学部歯科口腔外科学講座 講師
1988年 獨協医科大学口腔外科学講座 講師
1991年 アメリカ合衆国 UNC歯学部 客員研究員
1995年 獨協医科大学口腔外科学講座 助教授
2001年 アメリカ合衆国 UCLA歯学部 客員研究員
2003年 獨協医科大学口腔外科学講座 主任教授
2013年 日本歯科医学会副会長(~2017年)
2014年 獨協医科大学 名誉教授
2016年 日本歯科医学会連合副理事長(~2017年)
2017年 日本歯科医学会総務理事
日本歯科医学会連合専務理事(~2019年)
2018年 日本歯科専門医機構業務執行理事(総務)
2020年 日本歯科専門医機構理事長(~現在)
1973年 神奈川歯科大学歯学部卒業
1973年 千葉大学医学部歯科口腔外科医員(研修医)
1981年 千葉大学医学部歯科口腔外科学講座 助手
1985年 千葉大学医学部歯科口腔外科学講座 講師
1988年 獨協医科大学口腔外科学講座 講師
1991年 アメリカ合衆国 UNC歯学部 客員研究員
1995年 獨協医科大学口腔外科学講座 助教授
2001年 アメリカ合衆国 UCLA歯学部 客員研究員
2003年 獨協医科大学口腔外科学講座 主任教授
2013年 日本歯科医学会副会長(~2017年)
2014年 獨協医科大学 名誉教授
2016年 日本歯科医学会連合副理事長(~2017年)
2017年 日本歯科医学会総務理事
日本歯科医学会連合専務理事(~2019年)
2018年 日本歯科専門医機構業務執行理事(総務)
2020年 日本歯科専門医機構理事長(~現在)
歯科の専門性に関しては、これまで学会やその他の学術団体がそれぞれの専門分野に特化した専門医制度を運営しており、各団体が独自の認定基準を設けて専門医を認定しています。これらの専門医制度は自己研鑽の場であると同時に、国民に適切な歯科医療を提供する上で重要な役割を果たしていますが、認定基準の統一性が欠如している、レベルにばらつきが見られる、類似の専門医が多数存在する、そして専門性に関する情報が公開されていないなど、さまざまな課題が存在します。そのため、以前から国民から「わかりづらい」との意見が寄せられています。
このような背景から、2015年に厚生労働省内に「歯科医療の専門性に関するワーキンググループ」が設立され、問題点が提示されました。それを受けて、歯科関連団体などで協議が行われ、広告開示に際して客観的な評価を行う「第三者機関」の設置が必要とされ、2018年4月に本機構が設立されました。
機構は「国民から信頼される歯科専門医としての質の担保と資格認定に係る制度の標準化を図る」ことを使命として、研修制度、評価方法、ならびに専門医情報の見える化を基本方針に掲げ、歯科における新専門医制度の基本領域を既存の広告可能な5領域に新たに5領域を加えた10領域と定めて協議を進めています。新たな5専門領域は、複数の学会が連携して一つの専門領域を構築するもので、従来の学会が認定する専門医制度を審査・認定するものではないことを理解する必要があります。質の担保を重視し、連携する団体の信頼関係のもとでプロフェッショナルオートノミーにより新たな専門医制度を構築するものであり、総合歯科専門医(仮称)制度もその一例です。
本講演では、機構のこれまでの活動状況と総合歯科専門医(仮称)制度の意義について概説し、現在の歯科における専門性の課題を愚考し、今後の歯科の展望を見据えたいと思います。
このような背景から、2015年に厚生労働省内に「歯科医療の専門性に関するワーキンググループ」が設立され、問題点が提示されました。それを受けて、歯科関連団体などで協議が行われ、広告開示に際して客観的な評価を行う「第三者機関」の設置が必要とされ、2018年4月に本機構が設立されました。
機構は「国民から信頼される歯科専門医としての質の担保と資格認定に係る制度の標準化を図る」ことを使命として、研修制度、評価方法、ならびに専門医情報の見える化を基本方針に掲げ、歯科における新専門医制度の基本領域を既存の広告可能な5領域に新たに5領域を加えた10領域と定めて協議を進めています。新たな5専門領域は、複数の学会が連携して一つの専門領域を構築するもので、従来の学会が認定する専門医制度を審査・認定するものではないことを理解する必要があります。質の担保を重視し、連携する団体の信頼関係のもとでプロフェッショナルオートノミーにより新たな専門医制度を構築するものであり、総合歯科専門医(仮称)制度もその一例です。
本講演では、機構のこれまでの活動状況と総合歯科専門医(仮称)制度の意義について概説し、現在の歯科における専門性の課題を愚考し、今後の歯科の展望を見据えたいと思います。