講演情報
[認定P-11]脳出血後遺症を有する肺炎患者に対し,入院中から在宅療養期まで継続的な介入を行い,3食経口摂取が可能となった一例
○川間 七海1、中山 渕利1 (1. 日本大学歯学部摂食機能療法学講座)
【緒言・目的】
脳血管疾患後遺症による嚥下機能低下や口腔衛生不良を有する患者では,誤嚥性肺炎の発症リスク高いことが知られている。本症例は,右視床出血後の後遺症により意思疎通困難と摂食嚥下障害を認めた肺炎患者に対し,嚥下内視鏡検査(VE)に基づく嚥下機能評価と口腔健康管理を入院期間中から退院後の在宅療養期まで継続的に実施し,3食経口摂取を維持し得た経過を報告する。
【症例および経過】
91歳,女性。急性肺炎により入院。右視床出血の既往あり。抗菌薬治療後も微熱が継続し,microaspirationおよびペースト食の誤嚥が疑われたため,嚥下機能評価および口腔健康管理目的に当院に依頼があった。初診時,意思疎通および従命は困難であり,口腔乾燥が著明で剥離上皮膜の付着を認めた。VEでは唾液誤嚥を認め,microaspirationが疑われた。また,ペースト食や濃いとろみ水は誤嚥は無かったが,咽頭残留を認め,交互嚥下が必要であった。さらに捕食動作が困難であったため,言語聴覚士に対しシリンジを用いた食事介助方法の継続を指示し,口腔清掃方法も併せて指導した。その後,微熱が改善し自宅退院となったが,家族希望により訪問歯科診療は継続した。家族に対して口腔衛生管理および摂食嚥下リハビリテーションを指導した結果,口腔衛生状態は改善し,口腔周囲筋の活動性も向上した。現在はペースト食を3食経口摂取可能となり,3ヶ月に1度の頻度で訪問歯科診療を継続している。なお,本報告の発表について患者家族から文書による同意を得ている。
【考察】
本症例は肺炎後の口腔衛生状態の悪化と廃用に加えて,既往の脳出血により摂食嚥下障害を認めた。入院当初は経口摂取のみでの栄養管理は困難と判断され,看取り対応も検討された。しかし,VEに基づいた食事指導および口腔衛生管理を行うことで,状態が安定し自宅退院が可能となった。さらに在宅療養期においても訪問歯科診療を継続し,家族指導を通じて口腔衛生管理と摂食機能療法を継続した結果,口腔衛生状態の改善と経口摂取量の増加が得られ,肺炎の再発なく在宅療養を継続できている。本症例から,入院期から在宅療養期までの継続的な歯科介入が重要であると考えた。
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)
脳血管疾患後遺症による嚥下機能低下や口腔衛生不良を有する患者では,誤嚥性肺炎の発症リスク高いことが知られている。本症例は,右視床出血後の後遺症により意思疎通困難と摂食嚥下障害を認めた肺炎患者に対し,嚥下内視鏡検査(VE)に基づく嚥下機能評価と口腔健康管理を入院期間中から退院後の在宅療養期まで継続的に実施し,3食経口摂取を維持し得た経過を報告する。
【症例および経過】
91歳,女性。急性肺炎により入院。右視床出血の既往あり。抗菌薬治療後も微熱が継続し,microaspirationおよびペースト食の誤嚥が疑われたため,嚥下機能評価および口腔健康管理目的に当院に依頼があった。初診時,意思疎通および従命は困難であり,口腔乾燥が著明で剥離上皮膜の付着を認めた。VEでは唾液誤嚥を認め,microaspirationが疑われた。また,ペースト食や濃いとろみ水は誤嚥は無かったが,咽頭残留を認め,交互嚥下が必要であった。さらに捕食動作が困難であったため,言語聴覚士に対しシリンジを用いた食事介助方法の継続を指示し,口腔清掃方法も併せて指導した。その後,微熱が改善し自宅退院となったが,家族希望により訪問歯科診療は継続した。家族に対して口腔衛生管理および摂食嚥下リハビリテーションを指導した結果,口腔衛生状態は改善し,口腔周囲筋の活動性も向上した。現在はペースト食を3食経口摂取可能となり,3ヶ月に1度の頻度で訪問歯科診療を継続している。なお,本報告の発表について患者家族から文書による同意を得ている。
【考察】
本症例は肺炎後の口腔衛生状態の悪化と廃用に加えて,既往の脳出血により摂食嚥下障害を認めた。入院当初は経口摂取のみでの栄養管理は困難と判断され,看取り対応も検討された。しかし,VEに基づいた食事指導および口腔衛生管理を行うことで,状態が安定し自宅退院が可能となった。さらに在宅療養期においても訪問歯科診療を継続し,家族指導を通じて口腔衛生管理と摂食機能療法を継続した結果,口腔衛生状態の改善と経口摂取量の増加が得られ,肺炎の再発なく在宅療養を継続できている。本症例から,入院期から在宅療養期までの継続的な歯科介入が重要であると考えた。
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)
