講演情報
[認定P-15]重度認知症による非協力と口腔ジスキネジアによる不随意運動のため上顎右側側切歯の抜歯を静脈内鎮静法下に対応した症例
○熱田 遼1、今渡 隆成1 (1. 医療法人仁友会日之出歯科真駒内診療所)
【緒言・目的】
日本における認知症高齢者は年々増加している。重度認知症では意思疎通が困難であり, 通常の歯科治療ができない場合がある。 今回, 認知症により意思疎通が困難で口腔ジスキネジアを有する患者に対して, 静脈内鎮静法(以下 IVS)下での抜歯を行ったところ, 安全に管理することができたため報告する。
【症例および経過】
83 歳の女性, 併存疾患としてアルツハイマー型認知症, 脳梗塞後遺症、統合失調症を有していた。グループホーム入居中で施設職員より「口の中を痛がっている様子がある」とのことで訪問診療で診察したところ, 上顎右側側切歯残根部の辺縁歯肉の発赤, 腫脹, 圧痛を確認した。抜歯の適応としたが, 認知症による非協力, 咀嚼運動様の不随意運動を常に行っているため, 訪問診療では困難と判断し, IVS 下での抜歯を予定した。IVS 時, 意識レベルの低下に伴い, Ramsay sedation scale(以下 RSS)4 で不随意運動が消失し, 手術は問題なく終了した。 1週間後に訪問診療では, 術後の後出血などのエピソードはなく, 抜歯窩の治癒も良好であった。
【考察】
拒否行動や口腔ジスキネジアなどで治療中に不意に患者が動いてしまうと一般的に治療部位以外の口腔粘膜の損傷, 抜歯した歯牙の口腔内転落などのリスクが高くなる。 また, 本症例は抗血栓薬の内服があり, 拒否や不随意運動により抜歯後の止血処置が不十分になってしまい術後出血の可能性もあった。 そのため行動調整として IVS を選択した。意識レベルの減弱とともに不随意運動の速さ, 頻度は低下していき, RSS4 で治療の侵襲に対しての不動化が達成された。 術中の呼吸循環動態は安定して経過し, 術後の回復も問題なかった。非協力的な高齢患者の治療において, IVS による不動化が安全に治療を提供するために有用であると考えられた。(COI 開示:なし)(倫理審査対象外)
日本における認知症高齢者は年々増加している。重度認知症では意思疎通が困難であり, 通常の歯科治療ができない場合がある。 今回, 認知症により意思疎通が困難で口腔ジスキネジアを有する患者に対して, 静脈内鎮静法(以下 IVS)下での抜歯を行ったところ, 安全に管理することができたため報告する。
【症例および経過】
83 歳の女性, 併存疾患としてアルツハイマー型認知症, 脳梗塞後遺症、統合失調症を有していた。グループホーム入居中で施設職員より「口の中を痛がっている様子がある」とのことで訪問診療で診察したところ, 上顎右側側切歯残根部の辺縁歯肉の発赤, 腫脹, 圧痛を確認した。抜歯の適応としたが, 認知症による非協力, 咀嚼運動様の不随意運動を常に行っているため, 訪問診療では困難と判断し, IVS 下での抜歯を予定した。IVS 時, 意識レベルの低下に伴い, Ramsay sedation scale(以下 RSS)4 で不随意運動が消失し, 手術は問題なく終了した。 1週間後に訪問診療では, 術後の後出血などのエピソードはなく, 抜歯窩の治癒も良好であった。
【考察】
拒否行動や口腔ジスキネジアなどで治療中に不意に患者が動いてしまうと一般的に治療部位以外の口腔粘膜の損傷, 抜歯した歯牙の口腔内転落などのリスクが高くなる。 また, 本症例は抗血栓薬の内服があり, 拒否や不随意運動により抜歯後の止血処置が不十分になってしまい術後出血の可能性もあった。 そのため行動調整として IVS を選択した。意識レベルの減弱とともに不随意運動の速さ, 頻度は低下していき, RSS4 で治療の侵襲に対しての不動化が達成された。 術中の呼吸循環動態は安定して経過し, 術後の回復も問題なかった。非協力的な高齢患者の治療において, IVS による不動化が安全に治療を提供するために有用であると考えられた。(COI 開示:なし)(倫理審査対象外)
