講演情報
[認定P-22]進行性核上性麻痺患者の摂食嚥下管理症例
○森谷 圭介1、内藤 徹2 (1. みずどり歯科医院、2. 福岡歯科大学 高齢者歯科学分野)
【緒言・目的】
進行性核上麻痺を発症した患者においては,嚥下障害などを引き起こすリスクが非常に高くなる。今回,進行性核上性麻痺を発症した高齢者において,多職種において嚥下状態を維持するためのチーム対応を実施した1例を報告する。
【症例および経過】
79歳,女性。飲み込みを見てほしいとのことで歯科標榜のない病院からの訪問診療依頼。腎盂腎炎にて入院中で,翌週に退院予定であるが摂食時にむせるケースが多いこと,口腔内に食渣残留がやや多いため嚥下評価をしてほしいとの話があり。初診時口腔内所見としては,義歯の使用はなく,左下6・7番の欠損がある。それ以外の歯牙は補綴によって7番まであり,右側の咬合支持は確保できている状態。普通食の際に食事物が咬み切れずむせている印象と病院看護師より話あり。病歴として初診時点では小脳梗塞の診断があり,地域中核病院にてVF検査の実施歴もある状態。そちらでは異常は認められなかったとのこと。初診時確認から舌圧の低下(最大舌圧数値12.3kPa)や食事姿勢の問題(顎の向きや身体と机との距離)などが診られたため,舌トレーニング(舌運動のトレーニングやあいうべ体操)と食事姿勢の改善(机と身体の距離を狭める)を指導。退院後2か月ほどはトレーニングにより舌圧の僅かな改善(最大舌圧15.2kPa)やむせなどの症状は軽減していたが,3ヶ月目に急激にむせの増加があり。MRIおよび神経学所見によるさらなる精密検査を実施すると進行性核上性麻痺の診断。担当者会議にて,訪問看護師やデイケア施設職員,ご家族に可能な時に舌のトレーニング(舌圧トレーニング器具ペコぱんだ)の実施および摂食介助の対応(食器の選別や配膳位置,一口量の調整,食形態)などを指導した。
【考察】
リハビリ対応実施してから数か月は摂食量状態を維持できていたが、麻痺の進行が急激に進行し、摂食量は急激に減少していった。患者の希望と家族の希望のすり合わせやどこまでの対応を実施してよいかの連携を医師や看護師,介護職員とのすり合わせも継続的に実施しておくのは重要であると考える。
(COI 開示:なし)
進行性核上麻痺を発症した患者においては,嚥下障害などを引き起こすリスクが非常に高くなる。今回,進行性核上性麻痺を発症した高齢者において,多職種において嚥下状態を維持するためのチーム対応を実施した1例を報告する。
【症例および経過】
79歳,女性。飲み込みを見てほしいとのことで歯科標榜のない病院からの訪問診療依頼。腎盂腎炎にて入院中で,翌週に退院予定であるが摂食時にむせるケースが多いこと,口腔内に食渣残留がやや多いため嚥下評価をしてほしいとの話があり。初診時口腔内所見としては,義歯の使用はなく,左下6・7番の欠損がある。それ以外の歯牙は補綴によって7番まであり,右側の咬合支持は確保できている状態。普通食の際に食事物が咬み切れずむせている印象と病院看護師より話あり。病歴として初診時点では小脳梗塞の診断があり,地域中核病院にてVF検査の実施歴もある状態。そちらでは異常は認められなかったとのこと。初診時確認から舌圧の低下(最大舌圧数値12.3kPa)や食事姿勢の問題(顎の向きや身体と机との距離)などが診られたため,舌トレーニング(舌運動のトレーニングやあいうべ体操)と食事姿勢の改善(机と身体の距離を狭める)を指導。退院後2か月ほどはトレーニングにより舌圧の僅かな改善(最大舌圧15.2kPa)やむせなどの症状は軽減していたが,3ヶ月目に急激にむせの増加があり。MRIおよび神経学所見によるさらなる精密検査を実施すると進行性核上性麻痺の診断。担当者会議にて,訪問看護師やデイケア施設職員,ご家族に可能な時に舌のトレーニング(舌圧トレーニング器具ペコぱんだ)の実施および摂食介助の対応(食器の選別や配膳位置,一口量の調整,食形態)などを指導した。
【考察】
リハビリ対応実施してから数か月は摂食量状態を維持できていたが、麻痺の進行が急激に進行し、摂食量は急激に減少していった。患者の希望と家族の希望のすり合わせやどこまでの対応を実施してよいかの連携を医師や看護師,介護職員とのすり合わせも継続的に実施しておくのは重要であると考える。
(COI 開示:なし)
