講演情報
[認定P-27]脳出血後に歯科訪問診療にて摂食嚥下リハビリテーションおよび口腔機能管理を行い、経口摂取を確立した症例
○内田 有俊1、戸原 玄1 (1. 東京科学大学摂食嚥下リハビリテーション学分野)
【緒言・目的】
摂食嚥下患者への介入に際しては医師や言語聴覚士など多職種との連携が特に求められる。今回、脳血管疾患発症後の嚥下障害により経管栄養であったが、多職種連携を踏まえた摂食嚥下リハビリテーションによって経口摂取を確立した1例を経験したので報告する。
【症例および経過】
87歳女性。高血圧の既往あり。令和6年3月に脳出血により入院し、退院後の同年7月に歯科検診および嚥下機能検査を希望し当科訪問診療を受診。初診時上顎においてブリッジ脱離による多数歯欠損を認めた。また濃いトロミ茶およびエンゲリードゼリーにて嚥下内視鏡検査(VE)を行ったところ、検査時の覚醒不良により嚥下反射惹起遅延および誤嚥を認めた。ST介入時の覚醒良好な場合に限り、濃いトロミおよびエンゲリードゼリーによる直接訓練を行い、むせ込みが多く出た場合は咽頭の吸引を実施するよう指導した。その後1か月おきにVEにて再評価をくり返していくと、次第に覚醒状態が改善していき、STと連携して直接訓練の形態や量が増やせるようになっていった。初診から4か月経過時のVEでは、ペースト形態で誤嚥や咽頭残留を認めず摂取できるようになり、訪問医師と栄養量を相談の上、経鼻胃管の抜去が行われた。また上顎の新義歯作製を並行して行った。初診から6か月を経過するまでに軟飯・軟菜までの食上げを行い、錠剤での服薬も再開し、本人が望んでいた刺身や焼肉、ラーメンの摂取も達成した。なお、本報告の発表について患者本人および家族から文書にて同意を得ている。
【考察】
当患者はVEにて評価を行い摂取可能な食形態を検討しながら摂食嚥下リハビリテーションを行ったことにより、食事を再開できたと考える。特に直接訓練を指導した言語聴覚士や経鼻胃管抜去時の医師との連携が取れたことで、円滑に食事再開を実現できた。また義歯作製による咬合支持の回復により食形態の自由度を高めることができた。在宅医療における歯科の役割を果たすことができたと考察する。
COI 開示:なし
(倫理審査対象外)
摂食嚥下患者への介入に際しては医師や言語聴覚士など多職種との連携が特に求められる。今回、脳血管疾患発症後の嚥下障害により経管栄養であったが、多職種連携を踏まえた摂食嚥下リハビリテーションによって経口摂取を確立した1例を経験したので報告する。
【症例および経過】
87歳女性。高血圧の既往あり。令和6年3月に脳出血により入院し、退院後の同年7月に歯科検診および嚥下機能検査を希望し当科訪問診療を受診。初診時上顎においてブリッジ脱離による多数歯欠損を認めた。また濃いトロミ茶およびエンゲリードゼリーにて嚥下内視鏡検査(VE)を行ったところ、検査時の覚醒不良により嚥下反射惹起遅延および誤嚥を認めた。ST介入時の覚醒良好な場合に限り、濃いトロミおよびエンゲリードゼリーによる直接訓練を行い、むせ込みが多く出た場合は咽頭の吸引を実施するよう指導した。その後1か月おきにVEにて再評価をくり返していくと、次第に覚醒状態が改善していき、STと連携して直接訓練の形態や量が増やせるようになっていった。初診から4か月経過時のVEでは、ペースト形態で誤嚥や咽頭残留を認めず摂取できるようになり、訪問医師と栄養量を相談の上、経鼻胃管の抜去が行われた。また上顎の新義歯作製を並行して行った。初診から6か月を経過するまでに軟飯・軟菜までの食上げを行い、錠剤での服薬も再開し、本人が望んでいた刺身や焼肉、ラーメンの摂取も達成した。なお、本報告の発表について患者本人および家族から文書にて同意を得ている。
【考察】
当患者はVEにて評価を行い摂取可能な食形態を検討しながら摂食嚥下リハビリテーションを行ったことにより、食事を再開できたと考える。特に直接訓練を指導した言語聴覚士や経鼻胃管抜去時の医師との連携が取れたことで、円滑に食事再開を実現できた。また義歯作製による咬合支持の回復により食形態の自由度を高めることができた。在宅医療における歯科の役割を果たすことができたと考察する。
COI 開示:なし
(倫理審査対象外)
