講演情報
[認定P-39]舌癌術後に摂食嚥下リハビリテーション、舌接触補助床作製、義歯作製を行い、経口摂取を確立した症例
○堀家 彩音1、戸原 玄1 (1. 東京科学大学 摂食嚥下リハビリテーション学分野)
【緒言・目的】
摂食嚥下障害患者の対応においてチーム医療の重要性が提唱されて久しい。今回,口腔癌術後の高齢者に対して外来診療にて術後嚥下機能評価、補綴治療および口腔衛生状態管理により誤嚥性肺炎を予防しながら、経口摂取確立できた1 例を経験したので報告する。
【症例および経過】
72歳男性。膀胱癌の既往あり。右側舌癌に対し、2023年2月に当院口腔外科にて気管切開、両側頸部郭清、舌亜全摘、前腕皮弁移植および植皮術を施行された。術後、嚥下機能評価目的に当科紹介となった。初回VEでは咽頭収縮不良および痰貯留を認め、VFにて1%とろみ水摂取時に舌運動障害による送り込み不良、喉頭侵入および誤嚥を認めた。間接訓練として舌・頸部可動域訓練および開口訓練を実施し、直接訓練として歯科医師介入下で1%とろみ水による自己摂取訓練を開始した。舌運動および構音機能改善を目的に舌接触補助床(PAP)を作製し、再評価したVFでは嚥下圧の改善と咽頭残留の減少、嚥下後誤嚥の消失を認めた。ペースト食およびとろみ水にて経口摂取を再開したが、摂取量は少量であったため、早期退院を目的に胃瘻造設を併用し、経口摂取を継続する方針とした。退院後も外来にてVE・VFによる評価を継続し、術後約1年で常食・とろみなしまで食形態を改善した。現在は歯周管理および右下部分床義歯の作製・調整を行いながら経過観察中であり、術後2年経過時点で誤嚥による有害事象は認めていない。なお、本症例の報告にあたり、患者本人より文書による同意を得ている。
【考察】
口腔癌の手術により口腔内の器質的欠損が生じるため、食形態の調整といった代償的アプローチに加えて、欠損に対する治療的アプローチとしてPAPの作製、義歯作製を行った。加えて歯周病の管理を通して、誤嚥性肺炎を予防しながら、経口摂取確立できていると考える。今後は胃瘻の抜去も検討していく予定である。
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)
摂食嚥下障害患者の対応においてチーム医療の重要性が提唱されて久しい。今回,口腔癌術後の高齢者に対して外来診療にて術後嚥下機能評価、補綴治療および口腔衛生状態管理により誤嚥性肺炎を予防しながら、経口摂取確立できた1 例を経験したので報告する。
【症例および経過】
72歳男性。膀胱癌の既往あり。右側舌癌に対し、2023年2月に当院口腔外科にて気管切開、両側頸部郭清、舌亜全摘、前腕皮弁移植および植皮術を施行された。術後、嚥下機能評価目的に当科紹介となった。初回VEでは咽頭収縮不良および痰貯留を認め、VFにて1%とろみ水摂取時に舌運動障害による送り込み不良、喉頭侵入および誤嚥を認めた。間接訓練として舌・頸部可動域訓練および開口訓練を実施し、直接訓練として歯科医師介入下で1%とろみ水による自己摂取訓練を開始した。舌運動および構音機能改善を目的に舌接触補助床(PAP)を作製し、再評価したVFでは嚥下圧の改善と咽頭残留の減少、嚥下後誤嚥の消失を認めた。ペースト食およびとろみ水にて経口摂取を再開したが、摂取量は少量であったため、早期退院を目的に胃瘻造設を併用し、経口摂取を継続する方針とした。退院後も外来にてVE・VFによる評価を継続し、術後約1年で常食・とろみなしまで食形態を改善した。現在は歯周管理および右下部分床義歯の作製・調整を行いながら経過観察中であり、術後2年経過時点で誤嚥による有害事象は認めていない。なお、本症例の報告にあたり、患者本人より文書による同意を得ている。
【考察】
口腔癌の手術により口腔内の器質的欠損が生じるため、食形態の調整といった代償的アプローチに加えて、欠損に対する治療的アプローチとしてPAPの作製、義歯作製を行った。加えて歯周病の管理を通して、誤嚥性肺炎を予防しながら、経口摂取確立できていると考える。今後は胃瘻の抜去も検討していく予定である。
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)
