講演情報

[摂食更新P-13]栃木県におけるミールラウンドを普及させるための取り組み
―摂食機能療法専門歯科医師として関わった教育活動報告―

○佐川 敬一朗1 (1. 佐川歯科医院)
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【目的】
 ミールラウンドは,施設等における食事摂取が困難な利用者に対する食支援の取り組みである。多職種が協働して,食事摂取の問題を抽出し,食事観察を行った上で,利用者が適切な栄養摂取が可能となるように食事摂取方法の構築を行う一連のプロセスである。その中で,歯科医師は中心的な役割を担うことが求められる。地域における食支援を推進させるために,ミールラウンドの取り組みを広げる必要がある。しかしながら,栃木県の状況として,ミールラウンドを実施可能な歯科医師は地域には少ない現状がある。摂食嚥下に関する知識の習得や,施設におけるコミュニケーション技法等を学習する機会を提供し,ミールラウンドを普及させるために実施した教育活動について報告を行う。
【方法】
 令和4年より,栃木県歯科医師会が主催である8020運動推進事業の一環として,ミールラウンド研修会を開始した。この研修会では,ミールラウンドを実施するために必要な摂食嚥下評価に関する知識の啓発と,ワークショップ形式で模擬症例を通じて,ミールラウンドを体験することにより,実践に繋げることを目的とした。
【結果と考察】
 これまでにミールラウンド研修会は5回開催した。参加者は計248名であった。職種の内訳として,歯科関連職種では,歯科医師62名,歯科衛生士55名,歯科助手1名であった。歯科以外の職種では,管理栄養士76名,看護師19名,介護士19名であった。歯科関連職種以外の参加が多く得られたことにより,ワークショップでは,実際のミールラウンドを想定した研修が可能となった。その成果として,ミールラウンドを実施するために必要な知識の啓発のみならず,ミールラウンドに必要不可欠な多職種連携の構築の一助になったと考えられた。本研修会をきっかけとして,栃木県内の老人保健施設をモデルケースとして,実地研修に発展している。地域における食支援を推進してくために,継続していく予定である。(COI開示:なし)(倫理審査対象外)