講演情報

[摂食更新P-16]歯学部教員として歯学部学部生を対象におこなった摂食機能療法専門歯科医師の専門性に基づいた教育活動についての報告

○奥野 健太郎1 (1. 大阪歯科大学 高齢者歯科学講座)
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【目的】
 2021年度から2025年度までの5年間にわたり、摂食機能療法専門歯科医師としての専門性を活かし、歯学部学生を対象に実施した教育活動について報告する。
【方法】
 所属大学において、歯学部4年生を対象に、高齢者歯科・リハビリテーションの科目内で摂食嚥下リハビリテーションに関する講義および実習を実施した。特徴的な教育内容として、嚥下内視鏡検査(VE)の実習を取り入れた。口腔周辺器官シミュレーター MANABOT®(マナボット)を用いて内視鏡挿入の模型実習を行った。さらに、実際の嚥下内視鏡検査を学生に提示する目的で、発表者自ら内視鏡を自己挿入し、嚥下関連解剖構造の確認、米飯咀嚼および液体嚥下、喉頭侵入の様子をデモンストレーションした。本報告は倫理審査対象外である。
【結果と考察】
 嚥下内視鏡検査の実習は、2021年度から2025年度までの5年間にわたり実施し、受講学生数は2021年度145名、2022年度136名、2023年度127名、2024年度146名、2025年度138名で、合計692名であった。また2025年度には、他大学歯学部5年生42名を対象とした解剖学科目「頭頸部臨床解剖(嚥下・呼吸機能)」の講義・実習においても、発表者による内視鏡自己挿入を行い、嚥下および呼吸機能のデモンストレーションを実施した。実習後のアンケートでは「実際に内視鏡で先生ご自身の嚥下の様子などを見ることができてとても勉強になりました。」内視鏡自己挿入によるデモンストレーションに関する感想が多く得られ、学習効果が高いことが示された。実際の人での嚥下内視鏡検査のデモンストレーションを見せることは、学生が理解しやすく、学習効果が高い実習である。一方で、感染防護、被験者の安全性の観点から、講義・実習の場で第三者に被験者を依頼することは困難となっている。これらの背景を踏まえ、発表者は内視鏡自己挿入という方法を採用し、摂食嚥下リハビリテーション教育に取り入れている。本方法は、模型では観察できない実際の咀嚼物の嚥下動態を提示できる点で有用であり、学生の理解および学習効果を高める実習方法であると考えられた。