講演情報
[摂食更新P-24]嚥下おでこ体操がオトガイ舌骨筋の筋断面積と輝度に与える影響超音波診断装置を用いた評価
○小川 奈美1 (1. 坂上デンタルオフィス)
【目的】
舌骨上筋群の筋力低下は喉頭挙上量低下,食道口部の開大不良,誤嚥や咽頭残留を引き起こし嚥下障害の一因となる。嚥下おでこ体操(Forehead Exercise for Suprahyoid Muscles:FESM)は,舌骨上筋群にアプローチし食道入口部開大改善を目的とした訓練である。頭部挙上訓練と比較し座位にて実施でき,高齢者においても負荷が少ない訓練として知られている。しかし,超音波診断装置による舌骨上筋群の筋断面積や輝度の評価は十分に検討されていない。本研究は,嚥下おでこ体操がオトガイ舌骨筋の筋断面積と輝度に及ぼす影響について超音波診断装置を用いて評価した。
【方法】
地域在住の嚥下障害のない健常高齢者64人(男性15人、女性49人。平均年齢82.8± 6.1 歳)を対象とした。参加者を嚥下おでこ体操訓練群(36人)とコントロール群(28人)に無作為に分けた。属性の評価項目は性別,年齢,身長,体重,body mass index (BMI), 下腿周囲長,握力,歩行速度,栄養状態とした。嚥下おでこ体操訓練群は,座位で額に手で抵抗を加えた状態でお臍を覗き込むように下を向く訓練を毎秒1回を5回,合計10セット(合計50回)を8週間実施した。コントロール群には介入を行わなかった。超音波診断評価は座位でオトガイ舌骨筋の矢状断を抽出し,筋断面積と輝度を3回測定し平均値を測定値とした。訓練実施前後のオトガイ舌骨筋の筋断面積,輝度,反復唾液嚥下テスト(RSST)を評価した。
【結果と考察】
介入前の各指標に群間差は認めなかった。訓練群はオトガイ舌骨筋の筋断面積は2.24 から 2.52 cm2 (P < 0.05)へ増加し,輝度は 34.6 から32.0 (P < 0.05)へ有意に低下した。RSSTは5 回から 6回 (P < 0.05)へと有意に改善した。コントロール群では全ての指標で有意な変化は認められなかった。嚥下おでこ体操はオトガイ舌骨筋の筋断面積増加と筋質改善をもたらし,嚥下機能向上に寄与する可能性が示唆された。また超音波診断装置でのオトガイ舌骨筋の筋断面積と輝度の評価が摂食嚥下リハビリテーション効果の指標として有用な可能性が示された。
(COI開示:なし)
(浜松市リハビリテーション病院倫理委員会承認番号20-31)
舌骨上筋群の筋力低下は喉頭挙上量低下,食道口部の開大不良,誤嚥や咽頭残留を引き起こし嚥下障害の一因となる。嚥下おでこ体操(Forehead Exercise for Suprahyoid Muscles:FESM)は,舌骨上筋群にアプローチし食道入口部開大改善を目的とした訓練である。頭部挙上訓練と比較し座位にて実施でき,高齢者においても負荷が少ない訓練として知られている。しかし,超音波診断装置による舌骨上筋群の筋断面積や輝度の評価は十分に検討されていない。本研究は,嚥下おでこ体操がオトガイ舌骨筋の筋断面積と輝度に及ぼす影響について超音波診断装置を用いて評価した。
【方法】
地域在住の嚥下障害のない健常高齢者64人(男性15人、女性49人。平均年齢82.8± 6.1 歳)を対象とした。参加者を嚥下おでこ体操訓練群(36人)とコントロール群(28人)に無作為に分けた。属性の評価項目は性別,年齢,身長,体重,body mass index (BMI), 下腿周囲長,握力,歩行速度,栄養状態とした。嚥下おでこ体操訓練群は,座位で額に手で抵抗を加えた状態でお臍を覗き込むように下を向く訓練を毎秒1回を5回,合計10セット(合計50回)を8週間実施した。コントロール群には介入を行わなかった。超音波診断評価は座位でオトガイ舌骨筋の矢状断を抽出し,筋断面積と輝度を3回測定し平均値を測定値とした。訓練実施前後のオトガイ舌骨筋の筋断面積,輝度,反復唾液嚥下テスト(RSST)を評価した。
【結果と考察】
介入前の各指標に群間差は認めなかった。訓練群はオトガイ舌骨筋の筋断面積は2.24 から 2.52 cm2 (P < 0.05)へ増加し,輝度は 34.6 から32.0 (P < 0.05)へ有意に低下した。RSSTは5 回から 6回 (P < 0.05)へと有意に改善した。コントロール群では全ての指標で有意な変化は認められなかった。嚥下おでこ体操はオトガイ舌骨筋の筋断面積増加と筋質改善をもたらし,嚥下機能向上に寄与する可能性が示唆された。また超音波診断装置でのオトガイ舌骨筋の筋断面積と輝度の評価が摂食嚥下リハビリテーション効果の指標として有用な可能性が示された。
(COI開示:なし)
(浜松市リハビリテーション病院倫理委員会承認番号20-31)
