講演情報

[摂食更新P-25]岐阜県多“食”種連携研究会の活動報告

○谷口 裕重1 (1. 朝日大学歯学部 摂食嚥下リハビリテーション学分野)
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【目的】
 摂食嚥下障害者数の増加により、地域での包括的対応が求められている。特に多職種による連携体制の整備は重要であり、医療・介護・地域を横断した情報共有と協働が不可欠である。こうした社会的課題に対応するため、2021年に岐阜県下の多職種が集い、摂食嚥下医療・食支援の質向上と人材育成を目的に「岐阜県多“食”種連携研究会」を発足した。今回、これまでの活動内容とその成果、今後の展望について報告する。
【方法】
 研究会は、医師、歯科医師、言語聴覚士、管理栄養士、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士などが世話人として参画し、年1回の研究会および研修会を継続して開催している。各回の企画内容、登壇者、テーマ、参加者数、開催形式などを整理・集計し、活動の傾向と成果を検討した。
【結果と考察】
 第1回は「岐阜県多“食”種連携のいま、そして未来」をテーマに、職種間のニーズや課題を共有した。第2回では「縦と横の多“食”種連携」を掲げ、施設間および職種間の連携実例を紹介し、現場での工夫と課題を明らかにした。第3回では「地域と繋がれ!」をテーマに、医療・介護と地域生活資源(訪問看護、薬局、配食事業など)との関係性に焦点を当てた。第4回は「地域ともっと繋がれ!」として、行政、嚥下食専門料理人、地域病院からの講演と多職種による総合討論が行われ、現場のリアルな声が共有された。第5回は「医療・介護・地域を繋げよう!」と題し、5年間の歩みを振り返るとともに、症例提示や医療倫理を扱う特別講演を通じて連携の深化を図った。各回とも全国から200〜350名が参加し、特にハイブリッド開催により岐阜県外の専門職とも交流できる貴重な機会となっている。さらに、主に歯科職種を対象としたオンラインセミナーにおいて、当研究会の世話人が企画・講師を担当する形で計16回にわたり、歯科と各職種の関わりや連携の実際について講義を行った。本セミナーを通じて、各職種がどのように歯科と関わるかを共有する場となり、参加者からは「現場の実践に活かせる」「多職種連携のヒントを得られた」などの声が寄せられた。 本研究会は多職種が「食」で繋がるという理念のもと、摂食嚥下に関する実践知を共有する場としての機能を果たしており、今後も地域包括ケアに資する活動として発展させていく予定である。
(COI開示:なし)
(倫理審査対象外)