講演情報

[摂食更新P-28]⻭学部障がい者⻭科教員として行った摂⾷機能療法専⾨⻭科医師の専⾨性に基づいた教育活動についての報告

○安田 順一1 (1. 岐阜県口腔保健センター障害者歯科診療所)
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【目的】
 摂食機能療法専門歯科医師としての専門性に基づき,摂食嚥下障害に関する基礎的知識と臨床的視点を統合的に理解させることを目的に,歯学部学生を対象とした臨床前実習に取り組んできた。大学在職中に,障がい者歯科が担当した教育活動の内容と工夫について報告する。
【方法】
 本教育活動は,朝日大学歯学部在職中に歯学部4年生を対象とした「基礎・臨床歯科学演習 臨床前実習(障がい者歯科)」として,2016年から継続して実施した。実習は少人数制(8~16名程度)で,90分2コマで構成した。実習開始前には,嚥下領域に関わる解剖学的知識の確認試験を行い,学生自身に知識不足の箇所を自覚させた上で実習に導入した。実習内容として,栄養アセスメント(MNA,BMI等)の演習に加え,上腕周囲長および下腿周囲長の測定を行い,簡便な身体計測による栄養状態評価の考え方を理解させた。摂食嚥下障害では摂取形態の調整だけでなく,適切な栄養量の確保の重要性を説明し,必要エネルギー量の算出方法について,資料およびワークシートを用いた演習を行った。嚥下内視鏡検査(VE)の理解を目的とした人体模型を用いた操作体験,VE動画の供覧および解説を行った。臨床で用いられる咽頭吸引操作についても解説し,障がい者歯科における安全管理の視点を強調した。実習後には,ポートフォーリオ形式によるレポートを作成させ,学生自身が学習内容を振り返る機会を設け,理解の定着を図った。実習内容を適宜改善し,基礎知識と臨床場面を結び付けて理解させることを目標とした。
【結果と考察】
 本実習では,解剖学的知識の再確認を踏まえたうえで,栄養評価や嚥下内視鏡を実際に体験させる構成としたことで,摂食嚥下障害を単なる知識ではなく,臨床的課題として捉える視点を養う教育内容とした。少人数制とすることで,各学生の理解度に応じた説明や質疑応答が可能となり,臨床前教育として有用であったと考えられた。今後は,地域における摂食嚥下支援や多職種連携の視点も含め,教育内容のさらなる充実を図る必要があると考えられた。
(COI開示:なし)
(倫理審査対象外)