講演情報

[摂食更新P-30]地域歯科保健医療センターにおける摂食嚥下障害患者支援の取り組み

○福井 智子1 (1. 杉並区歯科保健医療センター)
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【目的】
 杉並区歯科保健医療センター(以下,センター)は一般の歯科受診が困難な障害者・要介護者を対象とした歯科医師会立の診療所である。今回は,診療医長として外来・訪問診療を行っているなかで,2021年~2025年における摂食機能障害患者支援における活動を報告する。
【方法】
 申請者は摂食嚥下障害患者に対して,1.診療における摂食嚥下指導,2.施設における歯科医師会会員とセンターによる歯科訪問診療,嚥下機能評価の取り組みを通じて活動を行っているので報告する。
【結果と考察】
 診療における摂食嚥下指導においては,2021年~2025年の間に年間平均外来6079.6件,訪問3874.8件(在宅2901.4件,施設973.4件)の診療を実施していた。そのうち,摂食嚥下障害を主訴として来院した患者や併発した患者が一定数おり,それらの患者に対し摂食機能療法を実施している。摂食機能療法は在宅診療を中心に行われ,実施した摂食機能療法は2021年208件,2022年187件,2023年221件,2024年186件,2025年193件であった。嚥下内視鏡検査は,2021年42件,2022年39件,2023年63件,2024年54件,2025年65件実施した。嚥下造影検査等を用いた対応が必要と判断した患者については近隣の大学附属クリニックに紹介後,情報共有しながら併診している。歯科医師会会員との連携に関しては,特別養護老人ホームに対して介入している複数の歯科医院と当院が連携をとりながら外部観察評価および摂食機能療法を行った。食形態の評価,嚥下機能の評価はセンターが行うことで,担当歯科医師をはじめ施設・嘱託医と情報共有し,歯科医師会立の診療所として地域歯科医師の支援および地域介護・福祉施設などとの連携の中核としての役割を担いつつ摂食支援を行っている。申請者が,責任者として赴任している当センターは,摂食嚥下指導だけを専門に行っている診療所ではないものの,障害のある小児から高齢者まで,広く受け入れ,成長に合わせた指導,加齢に伴う変化に対応している。この活動は,地域を支える診療所の役割であると考える。今後も摂食機能療法専門歯科医師として,公的な立場にある診療所を拠点に地域歯科医師や多職種と連携し摂食支援を通じて地域を牽引していく役割を担う責務がある。
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)