講演情報

[LS5]JMS咬合力計「基本的な考え方」と「今までに分かっていること」

○吉川 峰加1 (1. 広島大学大学院医系科学研究科先端歯科補綴学 准教授)
PDFダウンロードPDFダウンロード
【略歴】
2000年3月 広島大学歯学部卒業
2004年3月 広島大学大学院博士課程修了
2004年6月 - 2005年3月 財)長寿科学振興財団在外研究員
米国イリノイ州ノースウエスタン大学コミュニケーション科学障害学部
2005年4月 - 2006年3月 広島大学病院 医員(研修医)
2006年4月 - 2007年3月 広島大学病院 医員
2007年4月 - 2007年12月 広島大学病院 歯科診療医
2008年1月 - 2012年3月 広島大学大学院医歯薬学総合研究科先端歯科補綴学研究室 助教
2011年11月 - 2012年3月 米国カルフォルニア州立ロサンゼルス校歯学部ワイントロープセンター留学
2012年4月 – 現在 広島大学大学院医系科学研究科 准教授
上下顎臼歯部の一点のみで咬合力を測定する片側咬合力計「JMS咬合力計」(株式会社ジェイ・エム・エス,広島)が医療機器として承認された(医療機器届出番号34B1X00001000124)。この装置は,咬合圧計の内部に封入された圧力センサーで咬合力を測定するもので,ディスポーザブルの測定用カバーを含めた厚さ約10 mmのセンサーを臼歯で咬みしめると,咬合力が本体の液晶ディスプレイへ瞬時に表示される。小型軽量で操作も容易なため,歯科医療従事者だけでなく,他の医療従事者も使用可能である。しかしながら,咬合が挙上した状態で測定を行うため,しっかり歯と歯で咬み合わせた状態での咬合力を測定できないことや,記録された値が歯列全体の実際の咬合力を正確に反映しているかどうかが不明であるといった制約が生じた。一方,GM-10(長野計器株式会社,東京)は,同じく個々の歯の咬合力を測定する装置であり,長年さまざまな臨床・教育・研究場面で使用されてきた。特にその簡便性と即時性は,患者のモチベーション向上や治療効果の視覚化に大きく貢献していたものの,近年生産が中止されている。JMS咬合力計は,機能的にはGM-10の後継機器ともいえるが,測定用カバーの材質と測定精度においてGM-10と異なる。本セミナーでは,このJMS咬合力計の基本的な考え方ならびに数年前より大阪大学と広島大学で行ってきた調査として,JMS咬合力計OBM-01プロトタイプで得られた咬合力測定値と全歯列用咬合力計による測定値との関連性や同測定値と食品の咬みにくさの自覚に関する調査結果等を報告し,その有用性を検証する。