講演情報
[O-1-3]深層学習を用いて評価した舌苔の付着程度と舌背上の微生物数との関連
○菅沼 雄大1、大川 純平1、山田 果歩1、堀 一浩1 (1. 新潟大学大学院医歯学総合研究科包括歯科補綴学分野)
【目的】
舌苔は口腔内微生物の貯留に関与するとされており,舌苔の付着程度はTongue Coating Index(以下,TCI)を用いて視覚的に評価されている。我々は,深層学習を用いた画像解析により舌苔の付着程度を客観的に評価し,TCIを算出する手法を報告してきた。しかしながら,画像解析により評価した舌苔の付着程度が,舌苔に付着する微生物量をどの程度反映しているかについては明らかになっていない。そこで本研究では,画像解析を用いて算出したTCIが,舌背上の微生物数を反映する指標となり得るかを検証することを目的とした。
【方法】
対象は,健常若年者30名(男性14名,女性16名,24.9±1.9歳)とした。参加者には測定2日前から舌清掃を控え,測定2時間前の飲食(水を除く)および口腔清掃を禁止した。測定項目は,Tongue Coating Index(TCI)と舌背上の微生物数とした。TCIは,スマートフォン(AQUOS sense9,SHARP)のカメラ機能を用いて撮影した舌突出時の画像を用い,深層学習による画像解析から算出した。本手法は,舌の範囲を7×7の区画に分け,各区画の舌苔の付着程度を5段階で評価しTCIを算出するものである。撮影条件は,カメラのフラッシュは使用せず,撮影倍率は2~3倍とした。舌背上の微生物数は,微生物定量分析装置(口腔内細菌カウンタ,Panasonic)を用いて測定した。採取方法は,付属の定圧検体採取器具に取り付けた滅菌綿棒を用い,舌背中央部を長さ1cmで3往復擦過した。得られた微生物数は常用対数に変換した。統計解析として,画像解析により算出したTCIと微生物数との関連をPearsonの相関係数を用いて評価した。
【結果と考察】
画像解析により算出したTCIは微生物数との間に有意な正の相関を示した(r=0.53,p=0.003)。本結果より,深層学習を用いて評価した舌苔の付着程度は,舌背上の微生物数を反映する指標となり得る可能性が示唆された。一方,本研究は健常若年者を対象としており,今後は高齢者や口腔機能低下症を有する集団における検討が必要であると考えられる。
(COI開示:なし)
(新潟大学 倫理審査委員会承認番号2020-0044)
舌苔は口腔内微生物の貯留に関与するとされており,舌苔の付着程度はTongue Coating Index(以下,TCI)を用いて視覚的に評価されている。我々は,深層学習を用いた画像解析により舌苔の付着程度を客観的に評価し,TCIを算出する手法を報告してきた。しかしながら,画像解析により評価した舌苔の付着程度が,舌苔に付着する微生物量をどの程度反映しているかについては明らかになっていない。そこで本研究では,画像解析を用いて算出したTCIが,舌背上の微生物数を反映する指標となり得るかを検証することを目的とした。
【方法】
対象は,健常若年者30名(男性14名,女性16名,24.9±1.9歳)とした。参加者には測定2日前から舌清掃を控え,測定2時間前の飲食(水を除く)および口腔清掃を禁止した。測定項目は,Tongue Coating Index(TCI)と舌背上の微生物数とした。TCIは,スマートフォン(AQUOS sense9,SHARP)のカメラ機能を用いて撮影した舌突出時の画像を用い,深層学習による画像解析から算出した。本手法は,舌の範囲を7×7の区画に分け,各区画の舌苔の付着程度を5段階で評価しTCIを算出するものである。撮影条件は,カメラのフラッシュは使用せず,撮影倍率は2~3倍とした。舌背上の微生物数は,微生物定量分析装置(口腔内細菌カウンタ,Panasonic)を用いて測定した。採取方法は,付属の定圧検体採取器具に取り付けた滅菌綿棒を用い,舌背中央部を長さ1cmで3往復擦過した。得られた微生物数は常用対数に変換した。統計解析として,画像解析により算出したTCIと微生物数との関連をPearsonの相関係数を用いて評価した。
【結果と考察】
画像解析により算出したTCIは微生物数との間に有意な正の相関を示した(r=0.53,p=0.003)。本結果より,深層学習を用いて評価した舌苔の付着程度は,舌背上の微生物数を反映する指標となり得る可能性が示唆された。一方,本研究は健常若年者を対象としており,今後は高齢者や口腔機能低下症を有する集団における検討が必要であると考えられる。
(COI開示:なし)
(新潟大学 倫理審査委員会承認番号2020-0044)
