講演情報
[O-2-2]介護負担が原因と考えられた準高齢舌痛症患者の1例
○本間 弓賀1、小根山 隆浩2、佐久間 要3、戸谷 収二2、田中 彰3 (1. 日本歯科大学大学院新潟生命歯学研究科 顎口腔全身関連治療学、2. 日本歯科大学新潟病院 口腔外科、3. 日本歯科大学新潟生命歯学部 口腔外科学講座)
【緒言・目的】
舌痛症は、「舌に器質的変化を認めないにも関わらず、自発性の疼痛や異常感を訴える病態」であり、原因は不明なことが多い。今回、ご主人の介護負担が原因と考えられた準高齢舌痛症患者の1例を経験したので報告する。
【症例および経過】
患者:69歳の女性。家族構成:ご主人と子供3人、ご主人と2人暮らし。ご主人は脳梗塞で片麻痺の既往あり。既往歴:骨粗鬆症、偏頭痛。現病歴:202X年8月頃より舌痛と味覚異常を自覚。様子を見るも改善ないため202X年12月かかりつけ歯科受診後、精査治療依頼にて202X+1年1月紹介となる。現症:口腔内所見:口腔乾燥軽度、舌痛と味覚異常あり。臨床診断:舌痛症、味覚異常。初診時のNRSでは疼痛:4、乾燥1、味覚3、違和感4であった。アズレンスルホン酸ナトリウム含漱開始。1週間後の効果判定では疼痛3、乾燥2、味覚3、違和感3とほぼ変化なし。臨床的にカンジダ性舌炎を疑い抗真菌薬投与。1週間後の効果判定では疼痛4、乾燥3、味覚7、違和感6と悪化を認めた。この時点で患者よりご主人の介護負担の話があり、舌痛症と味覚異常の原因の可能性が示唆されたため、MSWへ協力を依頼した。問題点として、ご主人の介護負担、相談できる相手がいない、などであった。歯科医師から本人と家族間へ情報共有を行った。また、MSWから地域包括支援センターなどの相談できる場所の提供、介護認定支援、などを行った。その結果、ご主人が要支援1となったことで介護負担の軽減が得られ、NRSでは疼痛1、乾燥3、味覚1、違和感1と改善を認めた。
【考察】
介護負担とは「親族に介護を提供する結果として,介護者自身の情緒的・身体的健康や社会生活,経済状況において負担を感じること」と定義されている。特に女性配偶者に介護負担が集中している現状がある。また、米花らによれば、介護者の健康状態や,要介護者の精神状態などが影響するとされており,今回の症例でもこれら要因が関係したものと考えられた。介護負担が原因と思われる症例に対して、MSWと連携し改善に至った症例を経験した。患者の社会的背景などを考慮した対応が重要であると思われた。
(COI 開示:なし)(倫理審査対象外)
舌痛症は、「舌に器質的変化を認めないにも関わらず、自発性の疼痛や異常感を訴える病態」であり、原因は不明なことが多い。今回、ご主人の介護負担が原因と考えられた準高齢舌痛症患者の1例を経験したので報告する。
【症例および経過】
患者:69歳の女性。家族構成:ご主人と子供3人、ご主人と2人暮らし。ご主人は脳梗塞で片麻痺の既往あり。既往歴:骨粗鬆症、偏頭痛。現病歴:202X年8月頃より舌痛と味覚異常を自覚。様子を見るも改善ないため202X年12月かかりつけ歯科受診後、精査治療依頼にて202X+1年1月紹介となる。現症:口腔内所見:口腔乾燥軽度、舌痛と味覚異常あり。臨床診断:舌痛症、味覚異常。初診時のNRSでは疼痛:4、乾燥1、味覚3、違和感4であった。アズレンスルホン酸ナトリウム含漱開始。1週間後の効果判定では疼痛3、乾燥2、味覚3、違和感3とほぼ変化なし。臨床的にカンジダ性舌炎を疑い抗真菌薬投与。1週間後の効果判定では疼痛4、乾燥3、味覚7、違和感6と悪化を認めた。この時点で患者よりご主人の介護負担の話があり、舌痛症と味覚異常の原因の可能性が示唆されたため、MSWへ協力を依頼した。問題点として、ご主人の介護負担、相談できる相手がいない、などであった。歯科医師から本人と家族間へ情報共有を行った。また、MSWから地域包括支援センターなどの相談できる場所の提供、介護認定支援、などを行った。その結果、ご主人が要支援1となったことで介護負担の軽減が得られ、NRSでは疼痛1、乾燥3、味覚1、違和感1と改善を認めた。
【考察】
介護負担とは「親族に介護を提供する結果として,介護者自身の情緒的・身体的健康や社会生活,経済状況において負担を感じること」と定義されている。特に女性配偶者に介護負担が集中している現状がある。また、米花らによれば、介護者の健康状態や,要介護者の精神状態などが影響するとされており,今回の症例でもこれら要因が関係したものと考えられた。介護負担が原因と思われる症例に対して、MSWと連携し改善に至った症例を経験した。患者の社会的背景などを考慮した対応が重要であると思われた。
(COI 開示:なし)(倫理審査対象外)
