講演情報

[O-2-3]開口障害を契機に埋伏智歯由来の化膿性炎を認めた2例

○齊藤 美香1、森 彩乃1、宮本 敦子1、日吉 彩乃1、武山 桂己1、森 美由紀1、大鶴 洋1,2、平野 浩彦1 (1. 東京都健康長寿医療センター歯科口腔外科、2. 東京都)
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【緒言・目的】今回われわれは、開口障害を契機に埋伏智歯由来の化膿性炎を認めた2例を経験したので報告する。【処置および経過】【症例1】84歳、女性。主訴:左側下顎臼歯部の鈍痛、開口障害既往歴:肺結核後遺症、胸郭形成術後、2型呼吸不全、高血圧、心不全 現病歴:20XX-4年末、左側下顎臼歯部の鈍痛と開口障害を自覚した。近在歯科を受診するも対応困難と言われた。20XX-3年Y月Z日、当科を受診した。現症および治療経過:2横指の開口量であり、左側頬粘膜に軽度の硬結が見られた。パノラマX線において、左側下顎第3大臼歯の埋伏を認めた。Y+1月Z+10日、CTを撮影した。左側下顎第3大臼歯は深部に埋伏し、周囲歯槽骨が吸収、歯冠周囲に嚢胞性病変を認めた。同歯由来の化膿性炎による鈍痛、開口障害が示唆された。Y+1月Z+26日、局所麻酔下で左側下顎第3大臼歯の抜歯および嚢胞性病変を摘出した。病理結果は含歯性嚢胞であった。術後、左側下顎臼歯部の鈍痛、開口障害は消失した。【症例2】82歳、男性。主訴:開口障害既往歴:火傷(右側顎下部~オトガイ下部皮膚移植後)、左眼眼底出血、網膜剥離術後、右腱板断裂術後、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性副鼻腔炎
現病歴:20XX-1年Y―2月下旬、近在歯科で右側上顎の動揺歯を抜歯した。Y月初旬、右側頬部痛、開口障害を自覚した。近在耳鼻咽喉科を受診、抗生剤を処方されるも効果なく、副鼻腔~上顎腫瘍の疑いで当科を紹介された。現症および治療経過:開口時痛があり、1.5横指の開口量であった。右側頬粘膜は軽度の硬結を伴う腫脹が見られた。パノラマX線、CT撮影を実施、右側下顎第3大臼歯の埋伏および周囲歯槽骨の吸収を認めた。同歯由来の化膿性炎による開口障害が示唆された。抗生剤、鎮痛剤、含嗽剤を処方した。腫瘍について当院耳鼻咽喉科へ診察を依頼、消炎後の抜歯を提案された。Z+12日、開口障害が軽減した。右側下顎第3大臼歯を抜歯した。抜歯1ヶ月後、開口障害は消失した。なお、2例とも患者から発表の同意を得ている。【考察】開口障害は炎症性、腫瘍性、関節性、外傷性、筋性、瘢痕性、神経性に分類される。炎症性のものが多いが、顎関節症や、破傷風など全身疾患の可能性もある。開口障害を契機に歯科へ受診する例もあるため、上記症状を念頭に置き、検査や治療を行う必要がある。COI開示:なし倫理審査:対象外