講演情報

[O-5-4]口腔定期管理受診時の医療面接後、速やかな歯科医科病院連携で対応した急性心不全症例

○青山 行彦1 (1. 医療法人Respect 浜松アクトタワー青山歯科室)
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【緒言・目的】
 社会の高齢化により,開業歯科外来においても基礎疾患を有する患者への医学的な配慮が必要な症例は少なくない。口腔定期管理時の医療面接により,心不全が疑われた患者に対して,速やかな歯科-医科-総合病院循環器科連携により対応した症例を経験したので報告する。
【症例および経過】
73歳男性。62歳時に,ムシバと歯周病治療を主訴に奥様の紹介で当院初診。その後は定期管理希望で,3か月毎にご夫婦で来院。
2022/10/26診療室移動時に,呼吸苦の訴えを担当歯科衛生士から報告あり。医療面接により病状の詳細を把握し,心不全が疑われた。かかりつけ医がないとのことで,速やかな奥様の受診先内科医への受診を勧めた。
当日午後,上記内科受診。ホルター心電図で心房細動捕捉され,抗凝血療法(リクシアナ30mg/day)開始され経過観察。
11/24総合病院循環器科受診。階段歩行や荷物運搬での息切れあり。持続性心房細動の診断。心エコー検査(左室駆出率30-40%低下)により,2023/1/31アブレーション予定。
1/2急性心不全により,同院救急搬送。入院時左室駆出率35%。持続性心房粗動・細動を認め,救急外来で電気的除細動施行し,洞調律に回復。
1/12カテーテルアブレーション施行。両側上下肺静脈隔離,roofアブレーション,三尖弁-下大静脈峡部ブロックライン作成。
1/14退院。(退院左室駆出率50%まで改善。)
1/25当院定期受診。入院時の経過について,文書での医療情報提供をリクエスト。
その後経過良好で,当院3か月毎の定期管理受診を実施中。
【考察】
 本症例は,初診時から特記する基礎疾患もなく口腔定期管理に移行したが,今回経験した様な病状の発現や悪化は,常に念頭に入れる必要がある。
当院では,受診時の口頭や文書での病状管理やバイタルサインの確認などを日常的に実施している。本症例でも,歯科衛生士の患者呼吸苦に対しての配慮がその後の医療連携につながった。
日頃のスタッフへの医療安全教育や実践,関連医療機関とのシームレスな連携等は,これからの高齢者歯科医療の実施に対して,益々重要になることを再認識する機会となった。
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)
(本症例報告に際しては,患者本人と奥様から積極的な同意を頂いている。)