講演情報

[P-027]Oral frailty 5-item Checklistと口腔機能低下症の検査結果の検討

○池田 菜緒1、戸澤 聖也1、櫻井 智章1、宮田 春香1、堀之内 玲耶1、山田 悠平1、村上 格1、山下 裕輔1、西 恭宏1 (1. 鹿児島大学口腔顎顔面補綴学分野)
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【目的】
 当科では外来患者における口腔機能低下症(oral hypofunction : OHF)の各検査とともに基本チェックリスト(KCL)による心身状態の評価を行ってきている。2024年に提唱された「Oral frailty 5-item Checklist : OF-5」にはKCLの質問項目が含まれていることから,本研究では,OF-5とOHFの診断と評価の状況について検討することとした。
【方法】
 対象は,2020年2月から2024年7月までに当院補綴歯科外来に来院し,本研究に同意した53~91歳の患者326名を対象とした。KCLの記載と口腔機能精密検査によりOF-5と口腔機能低下症の評価・診断を行い,口腔機能精密検査について比較検討した。統計は,χ二乗検定,二項ロジスティック回帰分析,Kruskal-Wallis検定とBonferroniの多重比較等を用いて検討した。
【結果と考察】
 OF-5とOHFの該当はそれぞれ226名(69.3%)と215名(66.0%)であった。さらに,OF-5のみ該当,OHFのみ該当,OF-5とOHFともに該当は,それぞれ62名(19.0%),51名(15.6%),164名(50.3%)であった。口腔機能低下症の該当の有無を従属変数,OF-5該当数を独立変数として年齢,性別を調整して二項ロジスティック回帰分析をしたところ,OF-5該当数が高いほど口腔機能低下症と診断されやすいことが示された(オッズ比=2.13)。本研究におけるOF-5とOHFの一致率は65.3%であり,先行研究の結果とおおむね乖離がなかった。OF-5のみ該当群とOHFのみ該当群を各口腔機能検査で比較すると,舌圧においてはOHFのみ該当群が有意に低い値を示し,それぞれの低下者の割合はOF-5のみ該当群では22.6%,OHFのみ該当群では76.5%であった。これらのことは,OF-5を用いたオーラルフレイルの評価方法は舌圧を評価していないことから生じていると考えられ,利用にあたってはこの特徴を把握しておく必要がある。
(COI 開示:なし)
(鹿児島大学疫学研究等倫理委員会承認250134疫)