講演情報
[P-037]多職種連携により口腔癌の終末期患者にターミナルケアを提供できた一例
○秋山 悠一1、平塚 正雄2、庄島 慶一2、赤木 郁生3、福島 仁美3、下山 舞子3、稲冨 みぎわ1、氷室 秀高3 (1. 医療法人社団秀和会 水巻歯科診療所、2. 医療法人社団秀和会 小倉北歯科医院、3. 医療法人社団秀和会 小倉南歯科医院)
【緒言・目的】
地域包括支援センターからの相談に対し、訪問診療にて依頼から早期に対応し、高次医療機関への紹介により口腔癌の終末期との診断、ターミナルケアの提供に繋がった症例を経験したので報告する。なお、本報告の発表について患者本人、家族から文書による同意を得ている。
【症例および経過】
患者:80歳男性。2024年8月16日(金)、地域包括支援センターより紹介。訪問診療にて即日対応。主訴:飲み込めない。初診時の状態:問診より、嚥下が出来ないため栄養補助食品を少量しか摂れていない。内科の検査では異常がなく、体重減少だけでは入院はできないと言われた。日常生活自立度A、体重40.9㎏。栄養摂取は栄養補助食品のみを経口摂取(FOIS4)。受診までの4か月間に15㎏の体重減少。喫煙歴、飲酒歴あり。口腔内所見:口腔底に硬結を伴う潰瘍を認めた。口腔底癌を疑い,3次医療機関への紹介状を作成。当日患者へ手渡す。2024年8月19日(月)、3次医療機関を受診し、口腔底癌疑い、経口摂取困難、低栄養のため即日入院。入院下にて悪性腫瘍の検査、栄養管理・疼痛管理を行う。2024年9月、口腔底癌ステージⅣAと診断,放射線治療を開始。2024年10月、回復期病院へ転院し、当院による訪問診療を再開。転院時の日常生活自立度C-1、栄養は中心静脈栄養法 (FOIS1)で病棟看護師による口腔ケアは行われず、口腔乾燥は重度であった。口腔粘膜は易出血性であるが、口腔底の潰瘍は消失。発語は困難。週に1回の専門的口腔ケアを提供し、病棟看護師に口腔ケアの方法と保湿を指導した。1週後,口腔衛生状態は改善され,発語できるようになった。余命数カ月~1年との告知を受ける。退院が決まり、自宅への訪問診療を継続。退院後、口腔衛生状態の悪化を認める。意識レベルはJCS2桁、SpO2は90~93%。訪問看護師および主治医と情報共通ツールにて情報共有を行う。週2回、専門的口腔ケアを提供。口腔ケアの方法について情報共有を行うことで、訪問看護師も口腔ケアを行うようになる。2024年11月、死亡の転機となる。
【考察】今回の症例では多施設、多職種の連携により、口腔癌の診断、栄養状態の改善を行うことができ、数カ月の延命に繋がった。訪問診療において多職種連携は、必要不可欠と考えられる。
(COI開示:なし)(倫理審査対象外)
地域包括支援センターからの相談に対し、訪問診療にて依頼から早期に対応し、高次医療機関への紹介により口腔癌の終末期との診断、ターミナルケアの提供に繋がった症例を経験したので報告する。なお、本報告の発表について患者本人、家族から文書による同意を得ている。
【症例および経過】
患者:80歳男性。2024年8月16日(金)、地域包括支援センターより紹介。訪問診療にて即日対応。主訴:飲み込めない。初診時の状態:問診より、嚥下が出来ないため栄養補助食品を少量しか摂れていない。内科の検査では異常がなく、体重減少だけでは入院はできないと言われた。日常生活自立度A、体重40.9㎏。栄養摂取は栄養補助食品のみを経口摂取(FOIS4)。受診までの4か月間に15㎏の体重減少。喫煙歴、飲酒歴あり。口腔内所見:口腔底に硬結を伴う潰瘍を認めた。口腔底癌を疑い,3次医療機関への紹介状を作成。当日患者へ手渡す。2024年8月19日(月)、3次医療機関を受診し、口腔底癌疑い、経口摂取困難、低栄養のため即日入院。入院下にて悪性腫瘍の検査、栄養管理・疼痛管理を行う。2024年9月、口腔底癌ステージⅣAと診断,放射線治療を開始。2024年10月、回復期病院へ転院し、当院による訪問診療を再開。転院時の日常生活自立度C-1、栄養は中心静脈栄養法 (FOIS1)で病棟看護師による口腔ケアは行われず、口腔乾燥は重度であった。口腔粘膜は易出血性であるが、口腔底の潰瘍は消失。発語は困難。週に1回の専門的口腔ケアを提供し、病棟看護師に口腔ケアの方法と保湿を指導した。1週後,口腔衛生状態は改善され,発語できるようになった。余命数カ月~1年との告知を受ける。退院が決まり、自宅への訪問診療を継続。退院後、口腔衛生状態の悪化を認める。意識レベルはJCS2桁、SpO2は90~93%。訪問看護師および主治医と情報共通ツールにて情報共有を行う。週2回、専門的口腔ケアを提供。口腔ケアの方法について情報共有を行うことで、訪問看護師も口腔ケアを行うようになる。2024年11月、死亡の転機となる。
【考察】今回の症例では多施設、多職種の連携により、口腔癌の診断、栄養状態の改善を行うことができ、数カ月の延命に繋がった。訪問診療において多職種連携は、必要不可欠と考えられる。
(COI開示:なし)(倫理審査対象外)
