講演情報
[P-056]名古屋市在宅歯科医療・介護連携室における在宅医療・介護連携の活動報告
○二ノ倉 欣久1,2,5,6、岡地 芳枝2、糸山 暁3、伊藤 暖果1,2,4 (1. 名古屋歯科保健医療センター、2. 名古屋市在宅歯科医療・介護連携室、3. 名古屋市千種区歯科医師会、4. 名古屋市歯科医師会、5. 東海学院大学大学院・人間関係学研究科、6. 北陸大学・医療保健学部)
【目的】 名古屋市在宅歯科医療・介護連携室は,名古屋市の委託をうけた名古屋市歯科医師会により開設され,平成28年から事業運営を継続している。当初モデル地区3区から開始された事業は年度ごとに暫次対象地区を拡大し,平成30年度に名古屋市全域16区を対象として地域包括ケアシステム構築にかかせない在宅医療・介護の連携を推進している。この間の新型コロナウイルス感染症の拡大をはさんだ活動状況を報告する。
【方法】 連携室への依頼にもとづき,担当歯科衛生士は主訴や既往歴を聴取するとともに介護支援専門員と連携して,関連情報の収集や連携のための調整を実施した。その後,担当歯科医師による訪問診査や診療結果は個人を特定できる情報が取り除かれ,月単位で名古屋市に報告する訪問歯科診査および訪問診療と口腔ケアの件数として記録した。今回はこれらの活動状況を平成28年から令和6年までの期間について集計・解析した。
【結果と考察】 依頼件数は435件であり,57%が女性であった。申込時点での平均年齢は77歳で,79%は要介護または要支援に該当しており,このうち要介護が全体の69%を占めた。しかし要介護認定区分としては要支援2に該当するものが最も多く,ついで要介護2に区分されるものが続いた。主訴としては義歯不適合が最も多く,ついで疼痛であった.この二つが全体の64%を占め,ついで歯・歯周組織,咀嚼・嚥下に関する訴えが続き,口腔ケア・健診に関するものは少なかった。依頼は介護支援事業所や家族からがそれぞれ36%と31%と多く,本人や医療機関,看護師や相談支援専門員などの依頼は10%と少なかった。依頼から初回訪問までに要した日数は1週間以内が最も多く46%であり,次いで2週間以内が20%,4週以上要したのは5%以下となり,大半は2週間以内に初回診査を開始できたとみられる。生活形態は家族との同居が全体の70%を占めたが,独居も29%と少なくなかった。これらの結果は家族の依頼が多く,本人の依頼が少ないこと,要介護区分の分布の偏りと符合するものと考えられた。医療機関や他職種からの依頼やその内容について咀嚼や嚥下,口腔ケアの依頼や相談が少なかったことは今後の地域包括ケアに資する在宅医療・介護連携活動や多職種連携を検討する際に参考になると考えられた。開示すべき利益相反(COI)なし 倫理審査対象外
【方法】 連携室への依頼にもとづき,担当歯科衛生士は主訴や既往歴を聴取するとともに介護支援専門員と連携して,関連情報の収集や連携のための調整を実施した。その後,担当歯科医師による訪問診査や診療結果は個人を特定できる情報が取り除かれ,月単位で名古屋市に報告する訪問歯科診査および訪問診療と口腔ケアの件数として記録した。今回はこれらの活動状況を平成28年から令和6年までの期間について集計・解析した。
【結果と考察】 依頼件数は435件であり,57%が女性であった。申込時点での平均年齢は77歳で,79%は要介護または要支援に該当しており,このうち要介護が全体の69%を占めた。しかし要介護認定区分としては要支援2に該当するものが最も多く,ついで要介護2に区分されるものが続いた。主訴としては義歯不適合が最も多く,ついで疼痛であった.この二つが全体の64%を占め,ついで歯・歯周組織,咀嚼・嚥下に関する訴えが続き,口腔ケア・健診に関するものは少なかった。依頼は介護支援事業所や家族からがそれぞれ36%と31%と多く,本人や医療機関,看護師や相談支援専門員などの依頼は10%と少なかった。依頼から初回訪問までに要した日数は1週間以内が最も多く46%であり,次いで2週間以内が20%,4週以上要したのは5%以下となり,大半は2週間以内に初回診査を開始できたとみられる。生活形態は家族との同居が全体の70%を占めたが,独居も29%と少なくなかった。これらの結果は家族の依頼が多く,本人の依頼が少ないこと,要介護区分の分布の偏りと符合するものと考えられた。医療機関や他職種からの依頼やその内容について咀嚼や嚥下,口腔ケアの依頼や相談が少なかったことは今後の地域包括ケアに資する在宅医療・介護連携活動や多職種連携を検討する際に参考になると考えられた。開示すべき利益相反(COI)なし 倫理審査対象外
